看護師 過去問
第113回
問213 (午後 問93)

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問題

看護師試験 第113回 問213(午後 問93) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(58歳、男性、会社員)は、身長175cm、体重73kgである。Aさんは、健康診断の胸部エックス線撮影で異常陰影を指摘され、3週前に胸部造影CT検査を受けた。左肺下葉に約8mmの病変が見つかり、精密検査の結果、肺癌(lung cancer)(T1N0M0)と診断され、本日、手術目的で入院した。咳嗽、息苦しさ、喀痰はない。喫煙歴があり、20年間20本/日、禁煙後18年である。
バイタルサイン:体温 36.9℃、呼吸数 14/分、脈拍 72/分、整、血圧 136/76mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度 <SpO2>96%(room air)。
検査所見:赤血球 510万/μL、Hb 15.6g/dL、Ht 47%、白血球 6,200/μL、血小板 32万/μL、総蛋白 7.7g/dL、アルブミン 4.2g/dL、空腹時血糖 102mg/dL。
Aさんの手術は予定通りの術式で行われ、肺癌(lung cancer)は術前診断通りの病期であった。
Aさんの術後経過は良好であり、退院日が決定した。Aさんのバイタルサインは、体温 36.3℃、呼吸数 18/分、脈拍 66/分、整、血圧 134/76mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度 <SpO2>97%(room air)であった。
退院後の生活指導で正しいのはどれか。
  • 「インフルエンザワクチンは接種できません」
  • 「左手で重い荷物を持たないでください」
  • 「少しずつ活動量を増やしてください」
  • 「自宅で酸素吸入を行ってください」

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は、「少しずつ活動量を増やしてください」です。

 

Aさんの術後経過は良好でしたが、

退院後は無理をせず、少しづつ活動量を増やし、

入院前の日常生活に戻すことが大切です。

 

 

選択肢1. 「インフルエンザワクチンは接種できません」

誤った解答です。

手術後も、呼吸器感染症を予防する対策が必要です。
医師の指示のもと、インフルエンザワクチン接種は可能であり、

接種できないという指導は不適切です。

選択肢2. 「左手で重い荷物を持たないでください」

誤った解答です。

胸腔鏡手術後では、創部に負担がかからないようにする必要はありますが、

特に手を使う動作の制限は必要ありません。

 

選択肢3. 「少しずつ活動量を増やしてください」

正しい解答です。

退院後は、呼吸機能の回復や体力維持のため、

無理のない範囲で、少しづつ活動量を増やすよう指導します。

選択肢4. 「自宅で酸素吸入を行ってください」

誤った解答です。

Aさんは、手術後の経皮的動脈血酸素飽和度が97%(room air)であり、

在宅酸素の適応ではなく、酸素吸入の必要性はありません。

 

まとめ

退院後の生活指導で正しいのは、「少しずつ活動量を増やしてください」です。

疲れたら無理をせず、早めに休んで、

自分の体調に合わせた生活を送るよう指導します。

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02

Aさんへの退院後の生活指導で正しいのは、「少しずつ活動量を増やしてください」です。

術後の回復に伴い、無理のない範囲で少しずつ体を動かすことが勧められます。

 

選択肢1. 「インフルエンザワクチンは接種できません」

肺手術後も、免疫機能や体力の回復に応じてインフルエンザワクチンは接種可能です。

特に肺癌患者では、呼吸器感染症の予防が重要であり、医師の判断のもとで接種を検討することが推奨されます。

そのため、「接種できない」という指導は適切ではありません。

 

選択肢2. 「左手で重い荷物を持たないでください」

胸腔鏡下の手術で大きな筋肉や神経が損傷されているわけではないため、荷物を持つこと自体は可能です。

ただし、術後すぐに重い荷物を持つと体に負担がかかるため、回復具合に応じて少しずつ日常的な動作を行うよう指導するのが適切です。

 

選択肢3. 「少しずつ活動量を増やしてください」

術後のリハビリや体力回復のためには、無理のない範囲で少しずつ活動量を増やすことが大切です。

肺機能を向上させるためにも、呼吸リハビリテーションなどを取り入れながら、徐々に日常生活へ戻ることが推奨されます。

このため、この指導が適切です。

 

選択肢4. 「自宅で酸素吸入を行ってください」

Aさんの術後の経過やバイタルサインは良好で、SpO2も正常範囲(97%)であるため、自宅での酸素療法は必要ありません。

退院後の生活での酸素吸入指導は不適切です。

 

まとめ

Aさんには「少しずつ活動量を増やしてください」という指導が適切です。

徐々に体力を回復させ、日常生活に復帰できるように進めていくことが大切です。

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