看護師 過去問
第114回(2025年2月)
問186 (午後 問66)
問題文
出生直後に認められた児頭の腫脹で考えられるのはどれか。
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問題
看護師試験 第114回(2025年2月) 問186(午後 問66) (訂正依頼・報告はこちら)
出生直後に認められた児頭の腫脹で考えられるのはどれか。
- 産瘤
- 骨重積
- 頭血腫
- 帽状腱膜下血腫
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この過去問の解説 (3件)
01
新生児に認められる頭部の腫脹にはいくつか種類があり、発生時期・腫脹の広がり・触診所見・消失までの期間によって鑑別できます。
今回の問題では、
• 出生「直後」に出現
• 骨縫合を「越えて」広がる
• 「波動を触れない」
• 「数日後に消失」
という4つの所見が重要なポイントになります。
〇
新生児の頭蓋骨は複数の骨が「縫合」と呼ばれる柔らかい組織で結合されています。出生時、産道を通過する際の圧迫によって頭蓋骨が変形し、その圧力で体液やリンパ液が皮下に貯留して生じる浮腫が『産瘤』です。
このため、出生「直後」から認められ、骨縫合を「越えて」広がるのが特徴です。血管組織による腫瘤ではなく、「浮腫/むくみ」であるため「波動を触れず」、次第に皮下組織に吸収されることにより「数日で自然に消失」します。
※産瘤=直後・骨縫合越える・波動なし・数日で消失
✕
産道を通過する際、複数のパーツに分かれた新生児の頭蓋骨は、互いに重なり合うことで一時的に小さくなり、狭い産道を通過しやすくなります。このように頭蓋骨の骨片が重なり合う現象を「骨重積(こつじゅうせき)」と言います。
腫脹ではなく骨が重なり合う現象、それに伴う頭蓋骨の変形です。産道通過のための適応変化のため、数日で解消されます。
✕
産道通過時の圧迫によって、新生児の頭蓋骨と骨膜の間(頭蓋骨の外側)に血液が貯留して生じる血腫(内出血による「こぶ」)を頭血腫といいます。
頭蓋骨の外側に発生するため、脳への機能障害は起こりません。
血液が徐々に貯留するため、腫脹は生後半日〜数日にかけて目立ってきます。
また、頭蓋骨と骨膜の間に限局して生じるため、腫脹は骨縫合を越えません。血液が貯まることで、ぷよぷよした波動性を触れます。
通常、数週間〜数か月で自然に吸収されるため治療は原則不要ですが、吸収過程で黄疸が出現することがあり、黄疸の程度によっては光線療法が必要になる場合があります。
※頭血腫=生後しばらくして・骨縫合越えない・波動あり・数週間~数か月かけて消失
✕
産道通過時の圧迫などにより、頭蓋骨と頭皮の間にある「帽状腱膜」の下へ血液が広範囲に貯留して生じる血腫です。
吸引分娩や鉗子分娩による圧迫、または頭部打撲による血管損傷が原因となります。
頭血腫が骨膜内に限局して生じるのに対し、帽状腱膜下血腫は骨膜の外側で発生するため、出血・腫脹が頭部全体から額・瞼・耳の方まで広がることがあり、境界は不明瞭です。血液貯留による波動性があり、数週間~数か月かけて吸収されるのが特徴です。
頭蓋骨の外側に発生するため脳への直接的な障害は起こりませんが、広範囲に血液が貯留することで大量出血によるショック、貧血、黄疸などの合併症を引き起こすことがあります。
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02
正解は、「産瘤」です。
産瘤は、
分娩時に産道で頭部が圧迫されることによる、
皮下組織の浮腫です。
特徴として、以下があげられます。
①骨縫合を越える
②波動を触れない
③数日で自然消失
正しい解答です。
設問の事例では、産瘤の特徴が示されています。
誤った解答です。
骨重積とは、
分娩時に胎児が産道を通る際、
頭蓋骨が重なり合う現象で、
分娩後すぐに自然に整復されます。
この現象は、応形機能と呼ばれます。
誤った解答です。
頭血腫とは、
児の頭蓋骨の骨膜下に起こる出血です。
吸引分娩や鉗子分娩で、
やや発生率が高くなる傾向があります。
頭血腫は、骨縫合を越えず、波動を触れ、
出産後数日経ってから出現し増大します。
数週間から1ヶ月程度で自然に吸収されます。
誤った解答です。
帽状腱膜下血種とは、
頭蓋骨の外層と帽状腱膜の間に起こる出血です。
吸引分娩や鉗子分娩による外傷性のものが多く、
骨縫合を越え、波動が触れます。
出生後数時間で出現し、
広範囲の出血になることも多く、
著しい失血による出血性ショックの可能性もあります。
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03
胎児の頭部は柔らかいのが特徴です。これは脳の成長に合わせて頭蓋骨が拡張できるようになっていることや、出産時に産道を通りやすくするために頭部を変形可能な状態にするためです。
正解
産瘤とは、胎児が産道を通る際に頭が圧迫されることで体液が集まり、皮下にできる浮腫のことです。通常1〜3日で程度で自然に治ります。
不正解
骨重積は、胎児が産道を通過しやすいように頭蓋骨が変形する自然な現象であり、通常は出産後しばらくすると自然に消失します。
不正解
出産時に頭部が産道を通ることで生じる、頭蓋骨と骨膜の間の内出血によるこぶのことです。生まれてからはすぐに目立たず、生後数日経ってから膨らんでくるのが特徴です。通常は1〜3ヶ月程度で自然に吸収されて小さくなります。
不正解
帽状腱膜下血腫とは、産道通過時の圧迫や鉗子分娩・吸引分娩によって起こる、頭皮下の帽状腱膜と頭蓋骨の骨膜との間に生じる出血です。頭部全体に血腫が広がり、貧血や出血性ショックを引き起こし、重症化すると死に至ることもあります。
新生児に起こる症状が自然な現象であるか、異常であるか学習しておきましょう。
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