看護師 過去問
第114回(2025年2月)
問216 (午後 問96)
問題文
Aさん(55歳、男性、会社員)。激しい胸痛で救急搬送され、心筋梗塞(myocardial infarction)と診断された。冠動脈バイパス術<CABG>を受け、ICUに入室した。
手術中の輸液量2,700mL、輸血量400mL、出血量280mL、尿量200mLであった。手術から6時間が経過し、人工呼吸器が装着され、心囊ドレーンと、胸腔ドレーンが留置中である。
身体所見:体温37.1℃、脈拍63/分、血圧126/62mmHg、末冷感はなし。肺野全体に湿性ラ音を聴取、漿液性の気道分泌物を認める。
検査所見:吸入酸素濃度40%、動脈血酸素分圧<PaO2>95Torr、動脈血炭酸ガス分圧<PaCO2>36Torr、中心静脈圧12cmH2O、心エコー検査では左室駆出率<LVEF>45%、心囊液の貯留なし。胸部エックス線写真では両肺野の広範に透過性の低下を認める。
術後3日、心臓リハビリテーションが開始された。
Aさんは「傷の痛みはありますが、血管をつないだから安心ですね。落ちついたら、家族と温泉に行きたいです」と看護師に話した。
Aさんの生活指導で適切なのはどれか。
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問題
看護師試験 第114回(2025年2月) 問216(午後 問96) (訂正依頼・報告はこちら)
Aさん(55歳、男性、会社員)。激しい胸痛で救急搬送され、心筋梗塞(myocardial infarction)と診断された。冠動脈バイパス術<CABG>を受け、ICUに入室した。
手術中の輸液量2,700mL、輸血量400mL、出血量280mL、尿量200mLであった。手術から6時間が経過し、人工呼吸器が装着され、心囊ドレーンと、胸腔ドレーンが留置中である。
身体所見:体温37.1℃、脈拍63/分、血圧126/62mmHg、末冷感はなし。肺野全体に湿性ラ音を聴取、漿液性の気道分泌物を認める。
検査所見:吸入酸素濃度40%、動脈血酸素分圧<PaO2>95Torr、動脈血炭酸ガス分圧<PaCO2>36Torr、中心静脈圧12cmH2O、心エコー検査では左室駆出率<LVEF>45%、心囊液の貯留なし。胸部エックス線写真では両肺野の広範に透過性の低下を認める。
術後3日、心臓リハビリテーションが開始された。
Aさんは「傷の痛みはありますが、血管をつないだから安心ですね。落ちついたら、家族と温泉に行きたいです」と看護師に話した。
Aさんの生活指導で適切なのはどれか。
- 「肩までお湯に入りましょう」
- 「お湯の温度は43℃以上にしましょう」
- 「食後1時間以上経過してから入浴しましょう」
- 「心筋梗塞(myocardial infarction)による心不全(heart failure)があるので入浴は控えましょう」
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この過去問の解説 (3件)
01
入浴は、清潔の保持だけでなく、血行促進やリラクゼーション効果があり、術後回復に役立ちます。しかし、血圧変動や脱水を招きやすく、心臓に負荷がかかるため、安全に行うための条件を整える必要があります。
✕
肩までつかる全身浴では、体全体に水圧がかかるため、静脈が圧迫されて血液が一気に心臓へ戻り(静脈還流が急増)、心臓に大きな負担がかかります。そのため、心疾患患者には、心臓への負担が少ない半身浴が推奨されており、肩まで浸かる入浴は適切ではありません。
✕
高温のお湯は交感神経を強く刺激し、心拍数の増加や血圧の変動を招いて心臓に負担をかけます。さらに、熱い湯は汗をかきやすく、脱水を起こして循環負荷を高めるため、心疾患患者には適していません。入浴は 39〜40℃程度のぬるめの温度が推奨されており、43℃以上の高温浴は不適切です。
〇
食後は消化のために血液が胃腸に集中し、心臓に戻る血液量が一時的に減って血圧が下がりやすくなります。この状態で入浴すると、温熱作用による血管拡張も加わり、立ちくらみや失神、心負担の増大につながる危険があります。
心疾患患者には、食後すぐの入浴は避け、1時間以上あけてから入浴することが推奨されており、Aさんへの生活指導として適切と判断できます。
✕
心臓リハビリテーションが開始されている段階では、全身状態が安定していれば入浴は可能です。身体への負担を考慮しながら、シャワー浴から始めて半身浴へと段階的に進めることや、入浴時の温度・水圧・脱水への注意は必要ですが、適切に管理すれば安全に入浴できます。
また、Aさんは「落ち着いたら家族と温泉に行きたい」と話しており、退院後の楽しみをモチベーションにしている状況で、入浴を一律に控えるよう指導することは心理的にも不適切です。
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02
正解は、「食後1時間以上経過してから入浴しましょう」です。
食後は消化管への血流が増加します。
食後、時間をおかずに入浴すると、末梢血管が拡張し、
心負荷が増大するおそれがあるため、
食後1時間以上経過してからの入浴が推奨されます。
誤った解答です。
肩までお湯に入る全身浴は、
静脈還流量が増加し、心負荷を高めます。
Aさんには、シャワー浴か半身浴を指導します。
誤った解答です。
43℃以上の高温での入浴は、交感神経を刺激し、
血圧や心拍数を上昇させるため、心負荷が増大します。
Aさんには、
38~40℃の、ぬるめのお湯での入浴を指導します。
正しい解答です。
冒頭文のとおりです。
誤った解答です。
Aさんは、心臓リハビリも開始されています。
心不全がある場合でも、
無理のない範囲で入浴は可能であり、控える必要はありません。
Aさんの生活指導で適切なのは、
「食後1時間以上経過してから入浴しましょう」です。
冠動脈バイパス術後のAさんには、
循環動態への負担を軽減しながら、
安全に実施できる入浴方法を指導することが適切です。
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03
正しい選択肢:食後1時間以上経過してから入浴しましょう
入浴直後は全身の血管が拡張し心拍出量が増えます。
食後すぐは消化管にも血液が集まるため、心臓の負担がさらに大きくなります。
術後まもない心筋梗塞患者では、食後少なくとも1時間は休んでから入浴することが安全です。
肩まで浸かる全身浴は水圧で静脈還流が急増し、心負荷が高くなります。
術後早期は半身浴(みぞおち程度)が推奨されます。
高温浴は交感神経を刺激し血圧・心拍数が上がります。
一般には38~40℃程度のぬるめが安全です。
消化管への血流が落ち着いてから入浴すれば循環への急激な負担を避けられます。
適切な助言です。
LVEF45%と中等度の機能低下ですが、状態が安定していれば医師の許可のもとで軽い入浴リハビリは可能です。
完全禁止とする必要はありません。
術後の入浴は①ぬるめの温度(38~40℃)、②半身浴、③食後1時間以上空けるの三つを守ると安全です。
息切れや動悸が出たらすぐに出浴し、脱水予防のため入浴前後に水分補給を行いましょう。
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