看護師 過去問
第114回
問217 (午後 問97)
問題文
次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(57歳、男性)は、芳香族アミンを扱う化学工場に39年勤務している。
現病歴:ここ数か月で次第に尿の色が濃くなった。いきまないと排尿できなくなり、泌尿器科を受診し、採血および尿検査を受けた。
既往歴:特記すべき点なし。
生活歴:喫煙40本/日を36年間、焼酎120mLの飲酒をほぼ毎日、20年間続けている。
身体所見:顔面、四肢に浮腫なし、黒色便なし、血便なし。
検査所見:赤血球308万/μL、Hb9.9g/dL、血清アルブミン4.2g/dL、血清総ビリルビン0.2mg/dL、血糖102mg/dL、ヘモグロビンA1c<HbA1c>5.4%。
Aさんの尿所見で予測されるのはどれか。
Aさん(57歳、男性)は、芳香族アミンを扱う化学工場に39年勤務している。
現病歴:ここ数か月で次第に尿の色が濃くなった。いきまないと排尿できなくなり、泌尿器科を受診し、採血および尿検査を受けた。
既往歴:特記すべき点なし。
生活歴:喫煙40本/日を36年間、焼酎120mLの飲酒をほぼ毎日、20年間続けている。
身体所見:顔面、四肢に浮腫なし、黒色便なし、血便なし。
検査所見:赤血球308万/μL、Hb9.9g/dL、血清アルブミン4.2g/dL、血清総ビリルビン0.2mg/dL、血糖102mg/dL、ヘモグロビンA1c<HbA1c>5.4%。
Aさんの尿所見で予測されるのはどれか。
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問題
看護師試験 第114回 問217(午後 問97) (訂正依頼・報告はこちら)
次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(57歳、男性)は、芳香族アミンを扱う化学工場に39年勤務している。
現病歴:ここ数か月で次第に尿の色が濃くなった。いきまないと排尿できなくなり、泌尿器科を受診し、採血および尿検査を受けた。
既往歴:特記すべき点なし。
生活歴:喫煙40本/日を36年間、焼酎120mLの飲酒をほぼ毎日、20年間続けている。
身体所見:顔面、四肢に浮腫なし、黒色便なし、血便なし。
検査所見:赤血球308万/μL、Hb9.9g/dL、血清アルブミン4.2g/dL、血清総ビリルビン0.2mg/dL、血糖102mg/dL、ヘモグロビンA1c<HbA1c>5.4%。
Aさんの尿所見で予測されるのはどれか。
Aさん(57歳、男性)は、芳香族アミンを扱う化学工場に39年勤務している。
現病歴:ここ数か月で次第に尿の色が濃くなった。いきまないと排尿できなくなり、泌尿器科を受診し、採血および尿検査を受けた。
既往歴:特記すべき点なし。
生活歴:喫煙40本/日を36年間、焼酎120mLの飲酒をほぼ毎日、20年間続けている。
身体所見:顔面、四肢に浮腫なし、黒色便なし、血便なし。
検査所見:赤血球308万/μL、Hb9.9g/dL、血清アルブミン4.2g/dL、血清総ビリルビン0.2mg/dL、血糖102mg/dL、ヘモグロビンA1c<HbA1c>5.4%。
Aさんの尿所見で予測されるのはどれか。
- 蛋白尿
- 尿糖陽性
- 肉眼的血尿
- ビリルビン尿
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は、「肉眼的血尿」です。
Aさんは、芳香族アミンを扱う化学工場に39年勤務しています。
一部の芳香族アミンは、発がん性が指摘されており、
膀胱がんの危険因子です。
排尿困難も訴えていることから、
膀胱がんによる肉眼的血尿の尿所見が予測されます。
誤った解答です。
蛋白尿は、糸球体腎炎やネフローゼ症候群などの腎疾患でみられる尿所見ですが、
Aさんの検査所見には、蛋白尿を疑う記載がありません。
誤った解答です。
Aさんの血液所見では、
血糖102mg/dL、ヘモグロビンA1c<HbA1c>5.4%と正常範囲内で、
糖尿病を疑う所見はなく、尿糖陽性は考えられません。
正しい解答です。
膀胱がんでは、症状を伴わない肉眼的血尿や、
腫瘍による尿道の圧迫などで排尿困難・尿閉などの症状がみられます。
誤った解答です。
Aさんの血液所見では、血清総ビリルビン0.2mg/dLと正常範囲内であり、
ビリルビン尿の所見は考えにくいです。
Aさんの尿所見で予測されるのは、「肉眼的血尿」です。
膀胱がんにおいては、
肉眼的血尿が最も多い症状です。
Aさんの情報のなかには、
職業的に発がん性物質に長期間暴露していることや、
尿の色が急に濃くなり、排尿困難も伴っているということなど、
膀胱がんを疑う所見が多くあります。
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02
結論:肉眼的血尿 がみられる可能性が高い
芳香族アミンを長期間扱った人は膀胱がんのリスクが高まります。
膀胱がんの代表的な症状は、痛みを伴わない 赤い尿(肉眼的血尿) と排尿困難です。
Aさんは「数か月で尿が濃くなり、いきまないと排尿できない」と訴えており、この経過は腫瘍による出血や尿道閉塞を示唆します。
腎臓の糸球体障害でみられます。
Aさんには腎障害を示す浮腫や高血圧、血清アルブミン低下がなく、可能性は低いです。
糖尿病でみられますが、血糖102 mg/dL、HbA1c5.4 %と正常域のため考えにくいです。
膀胱がんや尿路結石で典型的に出現します。
芳香族アミン曝露歴・排尿困難・尿色の変化という条件から最も整合性が高い所見です。
肝機能障害や胆道閉塞で出ますが、血清ビリルビン0.2 mg/dLと正常なので否定的です。
芳香族アミン=膀胱がんの職業性リスク と覚えておくと、尿の変色や排尿障害を見たときにすぐ結び付けられます。
痛みを伴わない血尿は「がん」を強く疑うサインです。早期の泌尿器科受診と画像・内視鏡検査が必須になります。
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