看護師 過去問
第115回(2026年2月)
問106 (小児看護学 問9)

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問題

看護師試験 第115回(2026年2月) 問106(小児看護学 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。

Aちゃん(1歳9か月)は両親と保育所に通う姉のBちゃん(3歳)と4人で暮らしている。Aちゃんは重症の仮死で出生し、脳性麻痺(cerebral palsy)と診断されている。食事、排泄、更衣は全介助である。食事はきざみ食を摂取しており、浣腸によって2日に1回排便がある。Aちゃんは全身の筋緊張が強く、肘関節と手関節は屈曲し、両下肢が交差し伸展する姿勢が多い。声かけやタッチングで笑顔がみられるが、発語はない。
Aちゃんは月2回の外来受診をしており、受診の際に母親が看護師に「Aは食欲がありますが、時々むせてしまいます。日中は機嫌よく過ごすことが多いのですが、手足を突っ張らせて背を反り返ることがあり、夜眠らないことが時々あります」と話している。

Aちゃんへの支援で優先度が高いのはどれか。
  • 感染対策の見直し
  • 食事の形態の変更
  • 排便のコントロール
  • 睡眠パターンのコントロール

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この過去問の解説 (2件)

01

1歳9か月のAちゃんは重症新生児仮死による脳性麻痺があり、全介助が必要です。筋緊張の亢進が強く、食事時時々むせるという症状があります。脳性麻痺では嚥下機能障害や誤嚥のリスクが高く、きざみ食は粒がバラけて気道に入りやすい傾向があります。誤嚥性肺炎を防止して安全に栄養摂取を行うため、食形態の評価・見直しを最優先で検討します。

選択肢1. 感染対策の見直し

誤りの解答です。

現在感染症を発症している記述はないです。今すぐ対応すべき課題ではないため、優先度は下がります。

選択肢2. 食事の形態の変更

正しい解答です。

筋緊張が強い中でのむせは誤嚥や窒息、誤嚥性肺炎の危険があります。呼吸・嚥下の安全を確保するため、優先度が高いです。

選択肢3. 排便のコントロール

誤りの解答です。

2日に1回の浣腸で排便が維持できており、現状で大きな問題は生じていません。良好に管理されているため、食事介入より優先度は低くなります。

選択肢4. 睡眠パターンのコントロール

誤りの解答です。

たまに眠れないことよりも、食べ物でむせることへの対策を一番先に行う必要があります。

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02

脳性麻痺(cerebral palsy)は、受胎から出生後4週間の間に、何らかの理由で低酸素や感染症等となり、脳が障害を受けることによって引き起こされることがあります。まったく原因の分からないものもあります。

脳性麻痺の症状は、体が反り返る、手足がこわばり固くなる等があります。生後数か月から数年経過後、首の座りや寝返り、お座りやはいはい等の発達時期が著しく遅い等で気づかれることもあります。

分娩に関連して重度脳性麻痺となった児や家族の経済的負担を補償し、脳性麻痺発症の原因分析と再発防止に役立てる情報を提供する産科医療保障制度についても学んでおいた方が良いでしょう。

 

選択肢1. 感染対策の見直し

脳性麻痺のある児に対する感染対策は重要です。

しかし、現時点で感染を予期させるような情報はありませんので、

最優先とする支援ではないと言えます。

 

よってこちらは該当しません。

選択肢2. 食事の形態の変更

母親から「食欲がありますが、時々むせてしまいます」との情報を得ています。

脳性麻痺児は、機能的に摂食・嚥下機能障害が起こりやすく、誤嚥性肺炎を発症するリスクが高いと言えます。

食事の量や形態に配慮する必要があります。

 

よってこちらが正解です。

 

 

選択肢3. 排便のコントロール

母親から「浣腸によって2日に1回排便がある。」との情報を得ています。

排便コントロールは現時点では行えています。

 

よってこちらは該当しません。

選択肢4. 睡眠パターンのコントロール

母親から「日中は機嫌よく過ごすことが多いのですが、手足を突っ張らせて背を反り返ることがあり、夜眠らないことが時々あります」との情報を得ています。

睡眠パターンの変調は、Aちゃんや家族のQOL(生活の質)をさげる要因になりえます。

しかし、現時点では、生命の安全に直結する事項ではなく、

最優先とする支援ではないと言えます。

 

よってこちらは該当しません。

まとめ

脳性麻痺の児に対するケアは、日常生活を安全に送ることができるように支援することが重要です。

脳性麻痺の児は、合併症として「てんかん発作」と「嚥下障害」を起こしやすいと言われています。

発作が起きたときの対処方法を家族と共有しておくこと、食事に際には誤嚥しないような配慮(姿勢:背筋をまっすぐに保ち、やや前傾姿勢、時間:十分に余裕をもつ、食物の形態:とろみをつける、大きさを工夫する)等が重要です。

産科医療保障制度は、

補償対象基準が2022年4月、在胎週数が28週以上であること、と改訂されました。

分娩機関に対して補償申請を行うことができる期間は、満1歳の誕生日から満5歳の誕生日までとなっています。

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