看護師 過去問
第115回(2026年2月)
問115 (精神看護学 問5)

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問題

看護師試験 第115回(2026年2月) 問115(精神看護学 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。

Aさん(24歳、女性)は両親と3人で暮らしている。会社員として働いているが、最近責任の大きな仕事が増えていた。仕事帰りにコンビニエンスストアでサンドイッチやおにぎりなどを買い込み、家族が寝た後に一気に食べるようになった。量が増えていき、食べた後に自ら嘔吐することを繰り返すようになった。過食嘔吐をやめられないことに悩み、クリニックを受診し、神経性過食症(bulimia nervosa)と診断された。
来院時の身体所見:身長155cm、体重48kg、体温36.4℃、血圧104/60mmHg、脈拍66/分(不整)。
検査所見:赤血球400万/pL、Hb12.5g/dL、白血球6,300/pL、Na135mEq/L、K2.7mEq/L、Cl98mEq/L、AST30IU/L〈U/L〉、ALT35IU/L〈U/L〉、7−GTP29IU/L〈U/L〉、血糖92mg/dL。

Aさんの来院時の所見から考えられるのはどれか。
  • 貧血
  • 低血糖
  • 肝機能障害
  • 低カリウム血症

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この過去問の解説 (2件)

01

Aさんは神経性過食症と診断され、繰り返し嘔吐しています。身体所見ではBMI19.9と標準体重ですが、不整脈がみられ、血液検査で電解質バランスの崩れ(K 2.7mEq/L)が認められます。吐物とともに胃酸やカリウムが流出したことで低カリウム血症が疑われます。

選択肢1. 貧血

誤りの解答です。

赤血球400万/μL、Hb 12.5g/dLであり、基準値内(赤血球女性380万〜500万個/μL、Hb 12.0g/dL以上)です。検査データから貧血を疑わせる所見は見られません。

選択肢2. 低血糖

誤りの解答です。

空腹時血糖値の基準値(70〜109mg/dL)に対し、Aさんの血糖値は92mg/dLと正常範囲内にあります。そのため、低血糖の所見には該当しません。

選択肢3. 肝機能障害

誤りの解答です。

AST 30IU/L、ALT 35IU/L、γ-GTP 29IU/Lは、おおむね正常範囲内です。肝酵素の上昇がないため、肝機能障害が生じているとは言えません。

選択肢4. 低カリウム血症

正しい解答です。

血清カリウム(K)の基準値(3.5〜5.0mEq/L)に対して2.7mEq/Lと低下しています。繰り返す嘔吐が原因であり、心電図異常や不整脈の誘因となります。

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02

この問題では、神経性過食症(bulimia nervosa)の所見から正常を逸脱している情報はないかを読み解く知識が問われています。

各情報の値をよく読み、正常から逸脱しているものはないか、またその所見が意味することについて考えていきましょう。

選択肢1. 貧血

Aさんの血液検査の情報をみると、Hb12.5g/dLとされています。

一般的な女性の場合Hbが12.0g/dLを下回った際に貧血と診断されます。

よってこちらは該当しません。

選択肢2. 低血糖

Aさんの血液検査の情報をみると、血糖92mg/dLとされています。

一般的な成人の場合血糖値が70mg/dLを下回った際に低血糖と診断されます。

よってこちらは該当しません。

選択肢3. 肝機能障害

Aさんの血液検査の情報をみると、AST30IU/L〈U/L〉、ALT35IU/L〈U/L〉、7−GTP29IU/L〈U/L〉とされています。

一般的な成人の場合ASTは10から40 IU/L〈U/L〉、ALT 10から40IU/L〈U/L〉、7−GTP 50IU/L〈U/L〉以下、が正常値です。

Aさんの場合、肝機能の情報はすべて正常範囲内にあると言えます。

よってこちらは該当しません。

選択肢4. 低カリウム血症

Aさんの血液検査の情報をみると、K2.7mEq/Lとされています。

一般的な成人の場合、カリウムの正常値は3.0から5.0mEq/Lです。

さらにAさんのバイタルサインは体温36.4℃、血圧104/60mmHg、脈拍66/分(不整)であり、不整脈が認められます。

食事量の低下に関連して、循環器系への負担が生じています。

心電図の検査を行うことを考慮する必要があります。

生命の維持調節に支障がある状態です。

よってAさんは、低カリウム血症であると言えます。

まとめ

過食嘔吐をやめられないことに悩み、神経性過食症(bulimia nervosa)となっている摂食障害の患者には、こうした状況になった背景や経緯、現在の本人や家族の思いにも傾聴する姿勢が看護師には求められています。

情報から状況を読み取り、次に必要な処置や検査を予測していく能力が必要です。

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