看護師 過去問
第114回
問16 (午前 問16)
問題文
前立腺肥大症(prostatic hyperplasia)患者の頻尿の原因はどれか。
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問題
看護師試験 第114回 問16(午前 問16) (訂正依頼・報告はこちら)
前立腺肥大症(prostatic hyperplasia)患者の頻尿の原因はどれか。
- 多尿
- 残尿量の増加
- 膀胱刺激症状
- 器質的膀胱容量の減少
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は、「残尿量の増加」です。
前立腺肥大症は、高齢の男性に多い疾患です。
残尿量が増加すると、膀胱に溜められる尿量が減少し、
結果的に頻尿となります。
誤った解答です。
多尿とは、尿量が多い状態であり、
前立腺肥大症の頻尿の原因ではありません。
多尿は、糖尿病や利尿剤の投与などでみられます。
正しい解答です。
前立腺肥大症では、
前立腺が肥大し尿道を圧迫するため、残尿がみられます。
誤った解答です。
膀胱刺激症状とは、
前立腺肥大により、尿道や膀胱が圧迫され、
過敏になるために起こります。
前立腺肥大症に合併しやすい、過活動膀胱の症状です。
誤った解答です。
器質的膀胱容量の減少とは、膀胱腫瘍などで、
膀胱に溜められる尿量が減少することをいいます。
前立腺肥大症では、膀胱容量は減少しません。
前立腺肥大症(prostatic hyperplasia)患者の頻尿の原因は、
「残尿量の増加」です。
頻尿の原因は、過活動膀胱や膀胱の炎症性疾患など、
多岐にわたります。
特に男性では、
前立腺肥大症が原因の頻尿が多くみられます。
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02
前立腺とは、男性の膀胱の下に位置する臓器であり、尿道を取り囲むようにしている栗の実ほどの大きさの臓器です。男性の生殖機能に密接に関係しています。
この前立腺に多い疾患のひとつが、今回の問題になっている前立腺肥大症です。
前立腺肥大症とは、前立腺の中の尿道を取り囲むようにしている部分が加齢に伴って大きくなっていくことによって引き起こされる疾患です。前立腺が肥大することにより、尿道が圧迫され、尿が出にくいといった排尿困難感、頻尿、残尿感がある、排尿時に勢いがないなどの様々な排尿に関する症状を引き起こします。
前立腺肥大症の症状は、尿道が圧迫されることによって引き起こされるものであり、多尿が原因ではありません。よって、不適切です。
多尿は、糖尿病や尿崩症、高カルシウム血症、過剰な水分摂取やアルコール摂取など原因は多岐にわたっています。
前立腺の肥大により尿道が圧迫されることにより、1回で十分に尿を排出しきることができず、膀胱内に残尿が発生し、残尿量が増加します。残尿量が増加すると、膀胱にためられる尿量が減少し、すぐに尿意を感じやすくなり、頻尿につながると考えられます。よって、適切です。
膀胱刺激症状とは、膀胱炎などの膀胱の炎症、膀胱カテーテル留置や前立腺肥大などの疾患による物理的刺激によって生じる排尿時痛、頻尿、尿意切迫感、残尿感などの排尿に関する症状の総称です。よって、不適切です。
膀胱刺激症状は、前立腺肥大症の患者に合併することが多い、過活動膀胱による症状です。前立腺が肥大することによって、尿道が圧迫され、排尿障害が生じ、肥大した前立腺が膀胱を圧迫することや排尿障害のために膀胱に過度な負担が繰り返しかかることによって、過活動膀胱を発症することにつながります。
前立腺肥大症では前立腺が肥大することにより膀胱は圧迫されるが、もともとの膀胱の容量が減少するわけではありません。よって、不適切です。
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