看護師 過去問
第114回
問56 (午前 問56)
問題文
老化に伴う消化器系の変化で正しいのはどれか。
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問題
看護師試験 第114回 問56(午前 問56) (訂正依頼・報告はこちら)
老化に伴う消化器系の変化で正しいのはどれか。
- 大腸の蠕動運動が低下する。
- 膵液分泌量が増加する。
- 唾液分泌量が増加する。
- 胃粘膜が萎縮する。
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この過去問の解説 (3件)
01
消化器系は他の臓器に比べて加齢の影響が少ないと言われますが、「消化液の減少」「消化管各部位の機能低下」「消化吸収能力の低下」「蠕動運動の低下」などの変化が起こります。
○大腸の蠕動運動は低下します。
加齢に伴い、自律神経の乱れや筋力の低下などが原因で、大腸の蠕動運動が低下し、弛緩性便秘を起こしやすくなります。
✕膵液の分泌量は低下します。
膵液には消化酵素が含まれており、加齢によってこれらが不足すると、食物の消化・吸収能力が低下します。
特に脂質、蛋白質が消化されにくくなり、胃もたれや胃部膨満感を感じやすくなります。
✕唾液分泌量は低下します。
加齢とともに、唾液腺の萎縮や機能低下が起こったり、顔周りの筋力が低下して、咀嚼する力や回数が減少したりするため、唾液が分泌されにくくなります。
また体内の水分量が減少することで、唾液の分泌量も低下します。
唾液量の減少によりドライマウス(口腔乾燥症)を引き起こしやすく、これが原因で虫歯や歯周病、味覚障害などさまざまな口腔トラブルが増加します。
✕胃粘膜の萎縮は加齢によっても起こりますが、主な原因はピロリ菌感染による慢性的な炎症です。
老化によって起こる変化は様々ですが、消化器系に限らず、心身共に機能は低下することを覚えておきましょう。
心身の機能低下は体力の低下を招き、行動範囲の減少、社会的交流の減少につながります。
これらはフレイルやサルコペニアのリスクを増大させ、病気になるリスクも増加するなど、生体にとって有害な影響が現れます。
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02
老化による消化器系の変化には、口腔機能の低下、食道の蠕動運動低下、胃酸分泌低下による消化能力の低下、小腸での乳糖不耐症の増加、大腸の蠕動運動低下による便秘などがあります。
⚪︎
冒頭を参照して下さい。
×
膵液分泌量は減少します。膵液に含まれる消化酵素の不足により、食べ物に含まれる脂質やタンパク質がうまく消化・吸収されなくなります。
×
唾液分泌量は減少します。加齢による唾液腺の機能低下や、噛む筋肉の衰え、女性ホルモンの減少などが原因です。口の中の乾燥(ドライマウス)を引き起こし、虫歯・歯周病のリスク増加や、味覚障害、誤嚥の原因となるリスクが高くなります。
×
胃酸の分泌は低下しますが、胃の粘膜は常に新しい細胞に生まれ変わっているため、老化による影響をほとんど受けない臓器の一つです。胃の粘膜を萎縮させる原因は「ピロリ菌」感染によるものです。
消化器系は他の臓器に比べると、老化による影響は少ないといわれていますが、要因としてさまざまな機能低下に伴い食べる能力が低下してくることが考えられます。消化管自体の機能低下を予防することは難しいので、まずは消化管の始めである口腔内をケアし、機能維持をするこ消化管の老化の予防につながります。
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03
老化によって、消化器系の働きは、低下する傾向にあります。
老化に伴い、大腸の蠕動運動は低下します。
さらに肛門括約筋の収縮力低下や、
腹圧の低下により、高齢者は便秘のリスクが高くなります。
よって、こちらは正しいです。
老化に伴い、膵液の分泌量は減少します。
そのため、消化酵素が不足し、
消化吸収が難しくなってきます。
よって、こちらは該当しません。
老化に伴い、唾液の分泌量は減少します。
そのため、咀嚼・嚥下の機能が低下し、誤嚥のリスクが高まります。
よって、こちらは該当しません。
老化に伴う、胃粘膜の萎縮は、ピロリ菌感染による慢性胃炎が原因であることが、
分かってきています。
必ずしも、老化が原因ではないため、
こちらは該当しません。
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