看護師 過去問
第114回
問57 (午前 問57)
問題文
令和3年度(2021年度)の高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査で、養介護施設従事者等による高齢者虐待について正しいのはどれか。
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
看護師試験 第114回 問57(午前 問57) (訂正依頼・報告はこちら)
令和3年度(2021年度)の高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査で、養介護施設従事者等による高齢者虐待について正しいのはどれか。
- 虐待の種類は心理的虐待が最も多い。
- 被虐待高齢者は女性が全体の90%を占める。
- 発生要因は養介護施設従事者等のストレスの問題が最も多い。
- 虐待件数は養介護施設従事者等による虐待より養護者によるものが多い。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
高齢者の虐待は、様々な要因が重なり合って発生します。
高齢者側の要因としては、身体的自立度が低くなったり、認知症によって言動の混乱や自分の要望をうまく伝えられないことなどがあげられます。
在宅などで介護する側の要因は、介護疲れがストレスを増大し、虐待の要因となることがあります。
また、高齢者が多く入所する施設などで、職員による虐待も問題となっています。
✕統計の結果、身体的虐待が最も多いことがわかっています。
・身体的虐待:703人(51.5%)
・心理的虐待:521人(38.1%)
・介護等放棄:327人(23.9%)
・経済的虐待:-人(4.0%)
・性的虐待:-人(3.5%)
✕被虐待高齢者の割合は女性が974人(71.3%)となっています。
✕発生要因でもっとも多い問題は、「教育・知識・介護技術等に関する問題」です。
「教育・知識・介護技術等に関する問題」が415件(56.2%)
「職員のストレスや感情コントロールの問題」が169件(22.9%)
「虐待を助長する組織風土や職員間の関係の悪さ、管理体制等」が159件(21.5%)
「倫理観や理念の欠如」が94件(12.7%)
○虐待件数は、養介護施設従事者等によるものが739件、養護者によるものが16,426件であり、養護者によるものが圧倒的に多い結果となっています。
養介護施設従事者等による高齢者虐待の問題を解決するためには、施設全体で虐待防止への取り組みを強化することが必要です。
虐待の定義や分類、虐待者、被虐待者の特徴、発見時の通報先などを知っておきましょう。
また、データは年度によって変動しますので、最新の調査結果を把握しておくことが大切です。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
02
高齢者虐待は身体的虐待だけでなく、心理的虐待、経済的虐待、世話の放棄・放任や、などが含まれます。また中には、性的ないやがらせ(性的虐待)もあります。
×
「身体的虐待」が703人(51.5%)と最も多く、次いで「心理的虐待」521人(38.1%)、「介護等放棄」327人(23.9%)となります。
×
被虐待高齢 1,366人のうち、「女性」が974人(71.3%)を占めるが90%ではありません。
×
「教育・知識・介護技術等に関する問題」が415 件(56.2%)で最も多く、次いで「職員のストレスや感情コントロールの問題」が169件(22.9%)、「虐待を助長する組織風 土や職員間の関係の悪さ、管理体制等」が 159 件(21.5%)、「倫理観や理念の欠如」が94(12.7%)となります。
⚪︎
虐待判断件数として養介護施設従事者等によるものは739件、養護者によるものは、16,426件です。
高齢者介護は、長期間になるほど介護をする人に大きな負担がかかります。介護者の負担を軽くするために、サービスや制度を積極的に利用することが大切です。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
03
「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」
に基づく対応状況などに関する調査結果とは、
高齢者虐待防止法に基づいて、厚生労働省が毎年、全国の市町村を通じて
高齢者虐待の発生や対応の状況を、調査し公表するものです。
これを通じて、虐待の実態を明らかにし、防止策を明らかにする目的があります。
虐待の種類は
・身体的虐待:67.3%
・心理的虐待:39.5%
・介護等放棄(ネグレクト):19.2%
・経済的虐待:14.3%
・性的虐待:0.5%
となっており、身体的虐待が最も多くなっています。
よって、こちらは該当しません。
被虐待高齢者のうち、女性が71.3%を占めており、男性よりも女性の方が多い傾向にありますが、
90%までは多くありません。
よって、こちらは該当しません。
養介護施設従事者等の発生要因は
・教育、知識、介護技術等に関する問題:56.2%
・職員のストレスや感情コントロールの問題:22.9%
・虐待を助長する組織風土や職員間の関係の悪さ、管理体制等:21.5%
・倫理観や理念の欠如:12.7%
となっており、
知識不足や教育不足の問題が最も多く、
職員のストレスは2番目に多い問題となっています。
よって、こちらは該当しません。
令和3年度の虐待件数は、
・養介護施設従事者によるもの:739件
・養護者によるもの:16426件
となっており、養護者による虐待が多いです。
よって、こちらが該当します。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問56)へ
第114回 問題一覧
次の問題(問58)へ