看護師 過去問
第114回
問59 (午前 問59)

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問題

看護師試験 第114回 問59(午前 問59) (訂正依頼・報告はこちら)

ポリファーマシーの説明で正しいのはどれか。
  • 医療者の指示どおりに服薬しない状況
  • 多剤併用による有害な事象が生じている状態
  • 認知機能の低下により服薬管理が困難な状態
  • 処方されている薬の内容を理解していない状況

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この過去問の解説 (3件)

01

「Poly」+「Pharmacy」で多くの薬という意味をあらわします。

高齢者は様々な疾患を有し、複数の医療機関に通院していることがよくあります。

それぞれの病院で薬に関する情報が共有されていない場合、処方が重複したり、薬剤数が増えたりすることで、内服薬の管理そのものが難しくなってしまいます

ポリファーマシーとは、複数の薬を管理することができず、正しく内服することができなかったり、副作用を起こしたりして、有害な事象が生じている状態のことを言います

 

選択肢1. 医療者の指示どおりに服薬しない状況

これは「服薬アドビアランス不良」の説明です。

指示されたとおりに内服しない状況の原因として、飲み忘れ内服への不信感自己判断による内服中断内服薬への理解不十分などがあげられます。

選択肢2. 多剤併用による有害な事象が生じている状態

これは「ポリファーマシー」の説明です。

 

選択肢3. 認知機能の低下により服薬管理が困難な状態

これは「服薬コンプライアンスの低下」の説明です。

指示されたとおりに内服できない状態を指し、認知機能の低下のほかに、薬剤への不安、飲み忘れ、内服の必要性が理解できないなどがあげられます。

選択肢4. 処方されている薬の内容を理解していない状況

これは「服薬コンプライアンス不良」の説明です。

服薬コンプライアンス「低下」と「不良」の違いとして、「低下」は医師の指示通りに内服できない状態のことを指すことに対し、「不良」はその内服できない状態の具体的な原因を指します。

まとめ

この問題はポリファーマシー以外にも、服薬アドビアランスと服薬コンプライアンスについて知っておく必要があります。

ポリファーマシーについては冒頭の解説をご参照ください。

アドビアランスとコンプライアンスの大きな違いは、治療に対する患者のかかわり方にあります。

服薬アドビアランスは、患者が自分の病気や治療を理解したうえで、納得して服薬治療に取り組むことを言います。

服薬コンプライアンスは、医療者の指示に従って内服している状態で、患者は治療に対して受け身である状態です。

この2つについても混同しないように学習しておきましょう。

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02

ポリファーマシーとは、「ポリ(複数の)」「ファーマシー(調剤)」を組み合わせた言葉で、服用する薬の種類が増えすぎたことによって、副作用が起きたり、薬を正しく服用できなくなったりして、害を及ぼす状態を指します。

選択肢1. 医療者の指示どおりに服薬しない状況

×

服薬アドヒアランス不良になります。

選択肢2. 多剤併用による有害な事象が生じている状態

⚪︎

冒頭を参照して下さい。

 

選択肢3. 認知機能の低下により服薬管理が困難な状態

×

自己管理が困難な状態になります。

選択肢4. 処方されている薬の内容を理解していない状況

×

薬に関する理解不足になります。

まとめ

医療者間の情報共有と患者自身による服薬管理が中心となり、おくすり手帳の活用、かかりつけ医やかかりつけ薬局を持つこと、市販薬やサプリメントの服薬状況を共有することが重要です

参考になった数0

03

近年、高齢化により、複数の病気を持つ人が増加しています。

そのため、各診療科で複数の薬が処方され、

結果的に10種類以上になることも珍しくありません。

そのため、服薬管理ができない、薬の重複、薬の相互作用による副作用など、

多くの問題が起こっています。

 

選択肢1. 医療者の指示どおりに服薬しない状況

患者が、治療方針に納得・同意し、

医療者の指示通りにきちんと服薬できる状況を

「アドヒアランス」といいます。

逆に、指示通りに服薬しない・できない状況を、

服薬アドヒアランスの低下」といいます。

 

ポリファーマシーの説明ではないため、

こちらは該当しません。

 

選択肢2. 多剤併用による有害な事象が生じている状態

多剤併用による有害な事象が生じている状態を、

「ポリファーマシー」といいます。

必要以上に多くの薬を服用しており、

・薬同士の相互作用による副作用

・管理が難しくなり、飲み忘れや飲み間違いが起こる

・医療費の増加

などの問題が起こります。

 

よって、こちらが正解です。

選択肢3. 認知機能の低下により服薬管理が困難な状態

こちらは、ポリファーマシーの意味とは違うため、

該当しません。

 

認知機能の低下により、

服薬アドヒアランスの低下した状態です。

選択肢4. 処方されている薬の内容を理解していない状況

こちらは、ポリファーマシーの意味とは違うため、

該当しません。

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