看護師 過去問
第114回
問63 (午前 問63)
問題文
生後6〜8か月ころの乳児で、親などの特定の人が自分の傍から離れたときに泣いたり後追いをしたりするのはどれか。
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問題
看護師試験 第114回 問63(午前 問63) (訂正依頼・報告はこちら)
生後6〜8か月ころの乳児で、親などの特定の人が自分の傍から離れたときに泣いたり後追いをしたりするのはどれか。
- 分離不安
- アニミズム
- 自我の芽生え
- アンビバレント
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この過去問の解説 (3件)
01
生後6か月ごろから始まる後追いは、親への愛着と成長・発達の証です。
分離不安と言い、親がいなくなると「もう戻ってこないのではないか」と感じ、不安になるため泣いてしまうと言われています。
記憶力や言葉が発達し、「対象の永続性」を理解すると落ち着くと言われています。
小児科医のマーガレット・マーラーによって「分離・個体強化論」には生後5か月から3歳までの乳幼児期の精神発達に関する理論が提唱されています。
○生後5~9か月ごろの乳児は、母親と母親でないものを識別できるようになります。
母親を特別なものと認識できるようになると、その特別な人がいないときに強い不安を感じるという、発達過程における正常な反応です。
✕特に幼児期に顕著にみられる思考パターンで、子供の認知能力の発達とともに自然と低減されるものです。
植物や物などあらゆるものに命や意思があるように捉える考え方のことで、児童心理学者のジャン・ピアジェによって「ピアジェの発達段階」で提唱されています。
✕第1次反抗期とも言われ、1歳半~3歳ごろにかけて「イヤイヤ」と自己主張を始める時期のことを言います。
これは「自己」と「他者」の違いに気づき、自分の感情や欲求を強く意識し始めたことによって、自我が芽生えます。
心理学者のエリク・エリクソンによる「エリクソンの発達段階理論」で提唱されています。
✕親の養育や態度に一貫性がなく気まぐれで、子供の期待とちぐはぐな応答をすることに適応したアタッチメントパターンのことを言います。
こどもは親に「くっついて安心感を得たい」と感じると同時に「不安や混乱から分離後の再開時に親を拒絶する」という両価的な感情が入り混じった行動をとります。
心理学者のジョン・ボウルビィが「アタッチメント(愛着)理論」で提唱しています。
乳幼児の心理社会的発達や母子相互作用などについて学習しておきましょう。
小児領域の発達理論家としてよく出題されるものには下記がありますので、合わせて覚えておくとよいと思います。
・スキャモンの発育曲線
・エリクソンの発達課題
・ピアジェの認知発達理論
・ハヴィガーストの発達理論
・フロイトの欲動の発達理論
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02
発達段階の区分にはさまざまなものが存在しますが、子どもの発達を説明するうえで多く用いられるのが、心理学者のエリクソンが提唱した「心理社会的発達理論」や、ピアジェの「発生的認識論」です。
⚪︎
生後6〜8か月ごろに始まり、愛着対象(母親など特定の養育者)が離れると泣いたり後追いをする行動が見られます。愛着形成が進んでいる証拠とも言えます。
×
幼児期(2〜7歳ごろ)に現れる認知の特徴で、無生物に命や心があると考えることを指します。
×
1歳半〜2歳ごろに強く見られ、「いやいや期」として知られます。
×
親への不安から激しく愛着を求めたり、一方で親からの拒絶を恐れて親を嫌がったりする両価的な(アンビバレントな)態度を示す愛着の形を指します。
国家試験ではエリクソンやピアジェの理論は頻出問題ですのでおさえておきましょう。
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03
小児期の成長発達の問題では、発達の順序性や発達課題の問題が多く出題されています。
月齢や年齢ごとの、運動発達や、言語・社会性の発達を、
セットで理解するようにしましょう。
分離不安とは、
赤ちゃんが養育者(特に母親など身近な人)と離れることに、
強い不安や恐れを示す発達上の反応のことです。
生後6~8か月ごろから始まり、1歳前後で最も強くなります。
よって、こちらが正解です。
アニミズムとは、
幼児が、すべてのものに、命や心があると考える思考の特徴のことです。
2~7歳あたりに見られ、
物や自然、ぬいぐるみなどにも意思や感情があると考えています。
「お花が笑った」「おにんぎょうが痛いって!」などです。
よって、こちらは該当しません。
自我の芽生えとは、
1歳半~3歳ごろに見られる、
「自分でやりたい」「自分で決めたい」という
意識の発達です。自己主張の始まりです。
よって、こちらは該当しません。
アンビバレントとは、
相反する感情や態度が、
同時に存在する状態です。
「好きだけど、嫌い」
「甘えたいけど、反発したい」
などの状態です。
思春期によくみられる感情です。
よって、こちらは該当しません。
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