看護師 過去問
第114回
問71 (午前 問71)
問題文
知的障害<精神遅滞>(intellectual disability<mental retardation>)について正しいのはどれか。
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問題
看護師試験 第114回 問71(午前 問71) (訂正依頼・報告はこちら)
知的障害<精神遅滞>(intellectual disability<mental retardation>)について正しいのはどれか。
- 成人期に発症する。
- 退行現象の1つである。
- 統合失調症(schizophrenia)が原因となる。
- 知的機能と適応機能が障害される。
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この過去問の解説 (3件)
01
知的障害とは、発達期までに生じた知的機能の障害によって、知的能力と社会的な適応力の遅れによって、日常生活に支障が生じ、特別な支援や配慮が必要となる状態です。
原因は多岐にわたり、症状によって軽症、中等度、重度、最重度といった分類
・先天的要因(出生前の感染症、染色体異常など)
・後天的要因(出生後の脳炎、外傷、重度の栄養失調など)
・遺伝的、生理的要因(遺伝子の病気や明らかな基礎疾患が見られない場合)
✕知的機能の障害が発達期(概ね18歳まで)にあらわれる、とされています。成人期ではありません。
✕知的障害=退行現象ではありません。
ただし、知的障害がある場合は退行現象が起きやすいとされています。
退行現象とは、本来獲得したはずの能力が、加齢や環境変化などの原因で低下して、以前の状態に戻ってしまうことを言います。
✕統合失調症は思考や気分、行動にまとまりがなくなる精神疾患の1つです。
どちらも日常生活や社会生活に困難が生じている状態ですが、原因が異なります。
統合失調症は精神機能に障害があり、知的障害は知的能力と社会への適応機能が低い状態です。
○知的機能と社会への適応機能が障害されることで、日常生活に困難が生じます。
知的障害と精神疾患は混同されやすいため、それぞれの特徴を整理し、区別できるように学習しておきましょう。
知的障害も、精神疾患も同じ「精神保健福祉法」で取り扱われていることが、学習者の混乱を招くようです。
同じように日常生活が困難になるとしても、障害や疾病のメカニズムは全く異なりますので、それを把握できていればこの問題を解くことができます。
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02
知的障害(精神遅滞)は、
①知的機能の障害
②適応機能の障害
③発達期に発症
と、定義されています。
知的障害は、18歳未満の発達期に始まるとされています。
よって、こちらは該当しません。
退行現象とは、発達の段階で、すでに獲得した機能や行動が一時的に失われ、
より未熟な段階に戻ることです。
通常の発達の者でも起こる現象で、
ストレスに対する防御機制の一つです。
よって、こちらは該当しません。
知的障害の原因は、
遺伝子や染色体異常、胎児期の母体要因、
周産期の低酸素や外傷、出生後の脳障害や代謝異常など多岐にわたっています。
統合失調症は、知的障害の原因にはならないため、
こちらは該当しません。
知的障害では、
知的機能の障害(推論、問題解決、計画、学習、判断など)
適応機能の障害(コミュニケーション、対人関係、学習、仕事など)
が見られます。
よって、こちらが正解です。
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03
知的障害<精神遅滞>とは、発達期(18歳まで)に、知的機能と社会生活への適応能力に遅れが生じ、日常生活に困難を抱える状態を指します。
×
冒頭を参照して下さい。
×
先天的または発達期に生じる障害であり、精神的な退行とは性質が異なります。
×
統合失調症は精神疾患であり、後天的に認知機能低下を起こすことはありますが、知的障害そのものの原因ではありません
⚪︎
冒頭を参照して下さい。
知的障害者看護では、明確で簡潔な言葉での説明、具体性、身振りや絵の活用が重要で、個人の能力や年齢に合わせたコミュニケーションを心がけます。
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