看護師 過去問
第114回(2025年2月)
問82 (午前 問82)

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問題

看護師試験 第114回(2025年2月) 問82(午前 問82) (訂正依頼・報告はこちら)

口渇、多飲、多尿を主訴とする患者が、夜間の排尿が頻回で不眠を訴えている。1日の尿量は5Lほどで、尿比重は1.005、尿浸透圧は110mOsm/kgであった。この症状の原因と考えられるホルモンの内分泌器官はどれか。
  • 下垂体後葉
  • 甲状腺
  • 膵臓
  • 副甲状腺
  • 副腎

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この過去問の解説 (3件)

01

問題中の患者は、

口喝、多飲、多尿、夜間の頻尿による不眠、の症状があり、

尿量の増加、尿浸透圧の低下などから、

尿崩症を起こしていることがわかります。

 

尿崩症には、「中枢性尿崩症」と「腎性尿崩症」があり、

中枢性は抗利尿ホルモンの分泌が欠乏することによって起こり

腎性はホルモン分泌は正常でも、腎臓自体に異常があり、水分が再吸収されずに過剰に排出される状態です。

選択肢1. 下垂体後葉

尿崩症の原因となる、

抗利尿ホルモン(ADH、バソプレシン)の分泌は、

脳下垂体後葉から分泌されます。

 

よって、こちらが正解となります。

選択肢2. 甲状腺

甲状腺ホルモンには、

T3(トリヨードサイロニン)やT4(チロキシン)があり、

全身の代謝を活発にさせる働きがあります。

 

過剰に分泌されると、バセドウ病などの「甲状腺機能亢進症」

分泌が低下すると、「甲状腺機能低下症」が起こります。

 

尿崩症には関係ないため、

こちらは該当しません。

選択肢3. 膵臓

膵臓のホルモンは、

血糖値を下げる働きのある「インスリン」

血糖値を上げる働きがある「グルカゴン」

それらを分泌を調整する「ソマトスタチン」があり、

これらで血糖値を調整しています。

 

インスリンの不足などによって、

糖尿病を引き起こすことがあり、

糖尿病の症状に「口喝・多飲・多尿」があるため、

こちらの選択肢で迷うことがありますが、

糖尿病の場合は、尿比重が高くなります。尿糖が出るためです。

尿比重の正常値は、1.010~1.030 で、糖尿病発症時は、1.030以上になることが多くなります。

 

よって、こちらの選択肢は不正解です。

選択肢4. 副甲状腺

副甲状腺ホルモン(PTH)は、

血中カルシウム濃度の調整を行っています。

 

尿崩症との関係はないため、

こちらは該当しません。

選択肢5. 副腎

副腎のホルモンには、

副腎皮質から出る、「アルドステロン」「コルチゾール」「アンドロゲン」

副腎髄質から出る、「アドレナリン」「ノルアドレナリン」があります。

それぞれが、ストレスの対応、代謝・血圧の調整などを行っており、

生命維持に関わる重要な働きをしています。

 

・アルドステロン→血圧を上げる

・コルチゾール→ストレス対応、代謝調整

・アンドロゲン→性ホルモン作用

・アドレナリン→心拍数・血圧・血糖上昇で、急なストレス対応

・ノルアドレナリン→血管を収縮して血圧上昇で、持続的なストレス対応

 

今回の尿崩症には関係ないため、

こちらは該当しません。

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02

正解は、「下垂体後葉」です。

 

下垂体後葉からは、

抗利尿ホルモンが分泌されています。

抗利尿ホルモンは、バソプレシンとも呼ばれ、

腎臓における水分の再吸収を促進し、

尿量を減少させます。

選択肢1. 下垂体後葉

正しい解答です。

この患者は、口渇・多飲・多尿で、

夜間頻尿による不眠を訴えています。

1日尿量5Lは正常値1~1.5Lを大幅に上回っており、

尿比重1.005は正常値1.005~1.030の下限値です。

また、尿浸透圧は110mOsm/kgで、正常値よりやや低い値です。

以上の情報から、下垂体後葉から分泌される、

抗利尿ホルモンの分泌異常による、尿崩症が考えられます。

選択肢2. 甲状腺

誤った解答です。

甲状腺からは、甲状腺ホルモンが分泌されていますが、

この患者の症状とは無関係です。

選択肢3. 膵臓

誤った解答です。

膵臓からは、

インスリン・グルカゴン等のホルモンが分泌されており、

不足することで糖尿病を引き起こします。

糖尿病でも、口渇・多飲・多尿の症状が出現しますが、

尿の比重が高くなります

選択肢4. 副甲状腺

誤った解答です。

副甲状腺からは、副甲状腺ホルモンが分泌されており、

血中カルシウム濃度の調整に関与しています。

この患者の症状とは無関係です。

 

選択肢5. 副腎

誤った解答です。

副腎からは、副腎皮質ホルモンが分泌されています。

コルチゾールやアルドステロンの分泌異常で、

多尿がみられることがありますが、

この患者の症状のすべてには、あてはまりません。

まとめ

この症状の原因と考えられるホルモンの内分泌器官は、

下垂体後葉」です。

下垂体後葉から分泌される、

抗利尿ホルモンが減少すると、

この患者のように、尿が希釈され多尿となって、

口渇・多飲の症状を引き起こします。

 

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03

尿の量と体の水分量を主に調節しているホルモンはバソプレシン(抗利尿ホルモン、ADH)です。バソプレシンは脳下垂体後葉から分泌され、腎臓に作用して水の再吸収を促し、尿量を減少させます。

選択肢1. 下垂体後葉

⚪︎

冒頭を参照して下さい。

選択肢2. 甲状腺

×

甲状腺が分泌するホルモンは甲状腺ホルモン(T3・T4)です。新陳代謝の促進、エネルギー消費の調節、発育や成長の促進など、生命維持に不可欠な役割を持つホルモンです。

選択肢3. 膵臓

×

膵臓が分泌する主なホルモンは、血糖値を調整するインスリングルカゴン、そしてそれらを調整するソマトスタチンの3つです。ソマトスタチンはインスリンとグルカゴンの両方の分泌を抑制するだけでなく、胃腸の運動や消化管の分泌・吸収作用も抑えます。

選択肢4. 副甲状腺

×

副甲状腺が分泌する主なホルモンは、甲状腺ホルモン(PTHです。体内のカルシウム濃度を一定に保つ役割があります。骨からカルシウムを血中に移動させ、腎臓や腸からのカルシウム吸収を促進させ、血液中のカルシウム濃度が低下するのを防ぎます。

選択肢5. 副腎

×

副腎ホルモンには、副腎皮質から分泌されるコルチゾール(ストレス対応、糖・脂肪代謝)、アルドステロン(塩分・水分・血圧調整)、性ホルモンと、副腎髄質から分泌されるアドレナリン、ノルアドレナリン(血圧・心拍数・血糖値調整)があります。これらのホルモンは生命維持に不可欠で、体のさまざまな機能に関わっています。

まとめ

ホルモンは細胞間の情報伝達を行い、成長、代謝、生殖、体内の恒常性維持(ホメオスタシス)など生命維持に不可欠な役割を果たしています。

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