看護師 過去問
第114回
問85 (午前 問85)

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問題

看護師試験 第114回 問85(午前 問85) (訂正依頼・報告はこちら)

肝細胞癌(hepatocellular carcinoma)で正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 早期から黄疸が出現する。
  • 原発性肝癌(primary liver cancer)の中で最も頻度が高い。
  • 診断に腹部超音波検査が用いられる。
  • 特異性の高い腫瘍マーカーはCEAである。
  • 肝内胆管の細胞が腫瘍化して発生する癌である。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は、「原発性肝癌(primary liver cancer)の中で、

最も頻度が高い。」と、

「診断に腹部超音波検査が用いられる。」です。

 

肝細胞癌(hepatocellular carcinoma)は、

肝臓にできる悪性腫瘍である、

原発性肝癌の90%以上を占める癌です。

選択肢1. 早期から黄疸が出現する。

誤った解答です。

黄疸は、腫瘍による胆道の閉鎖や、

肝機能障害で起こりますが、

早期ではなく、進行してから出現することが多いです。

 

選択肢2. 原発性肝癌(primary liver cancer)の中で最も頻度が高い。

正しい解答です。

冒頭文の通りです。

原発性肝癌には、

肝細胞癌の他に、肝内の胆管細胞から発生する、

肝内胆管癌があります。

選択肢3. 診断に腹部超音波検査が用いられる。

正しい解答です。

肝細胞癌の診断には、

超音波検査が用いられます。

腹部CTやMRIも併用されます。

選択肢4. 特異性の高い腫瘍マーカーはCEAである。

誤った解答です。

特異性の高い腫瘍マーカーは、

AFP、PIVKA-Ⅱ、AFP-L3分画などです。

CEAは、消化器癌や乳癌、肺癌に、

特異性の高い腫瘍マーカーです。

選択肢5. 肝内胆管の細胞が腫瘍化して発生する癌である。

誤った解答です。

肝内胆管の細胞が腫瘍化して発生する癌は、

肝内胆管癌で、

原発性肝癌の4~5%と稀な疾患です。

 

まとめ

肝細胞癌(hepatocellular carcinoma)で正しいのは、

「原発性肝癌(primary liver cancer)の中で、

最も頻度が高い。」と、

「診断に腹部超音波検査が用いられる。」です。

 

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02

肝細胞癌は、肝臓の細胞から発生するがんの一種であり、原発性の肝臓癌の中で最も多くみられるものです。

選択肢1. 早期から黄疸が出現する。

×

黄疸は胆道閉塞や肝機能低下で起こりますが、肝細胞癌では進行してから出現することが多いです

選択肢2. 原発性肝癌(primary liver cancer)の中で最も頻度が高い。

⚪︎

原発性肝癌には「肝細胞癌」と「胆管細胞癌(胆管癌)」があり、日本では約90%が肝細胞癌です。

選択肢3. 診断に腹部超音波検査が用いられる。

⚪︎

スクリーニング・診断で用いられ、さらにCT、MRI、血管造影なども併用します。

選択肢4. 特異性の高い腫瘍マーカーはCEAである。

×

肝細胞癌の腫瘍マーカーはAFP、PIVKA-II(異常プロトロンビン)です。CEAは大腸癌など消化管癌で有用になります。

選択肢5. 肝内胆管の細胞が腫瘍化して発生する癌である。

×

胆管細胞癌の説明になります。肝細胞癌は肝細胞由来です。

まとめ

肝細胞がんの治療法は多岐にわたり、主な治療法には、肝切除術、薬物療法(抗がん剤治療、分子標的薬、免疫療法)、肝移植、穿刺局所療法(ラジオ波焼灼療法など)、肝動脈化学塞栓療法(TACE)、放射線治療などがあります。

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