看護師 過去問
第114回
問90 (午前 問90)

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問題

看護師試験 第114回 問90(午前 問90) (訂正依頼・報告はこちら)

ドパミン受容体が遮断されることで出現する症状はどれか。2つ選べ。
  • 幻聴
  • 口渇
  • 妄想
  • 筋強剛
  • アカシジア

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は、「筋強剛」と「アカシジア」です。

 

ドパミン受容体は、

中枢神経系に存在するタンパク質で、

脳内の神経伝達物質であるドパミンと結合し、

心身の機能に関わっています。

ドパミンが過剰になることで起こる疾患に、

統合失調症があり、

症状コントロールのために抗精神薬が使われますが、

ドパミンD2受容体を遮断するため、

副作用として錐体外路症状を引き起こすことがあります。

選択肢1. 幻聴

誤った解答です。

幻聴は、統合失調症の症状の一つですが、

ドパミン受容体を遮断することにより、

症状が軽減されます。

選択肢2. 口渇

誤った解答です。

口渇は、抗コリン薬の副作用であり、

ドパミン受容体の遮断には、関係ありません。

選択肢3. 妄想

誤った解答です。

妄想は、統合失調症の症状の一つですが、

ドパミン受容体を遮断することにより、

症状が軽減されます。

 

選択肢4. 筋強剛

正しい解答です。

筋強剛は、錐体外路症状の一つです。

上下肢のこわばりや仮面様顔貌などの、

パーキンソン症状を認めます。

選択肢5. アカシジア

正しい解答です。

アカシジアは、錐体外路症状の一つです。

静座不能ともいい、

じっと座っていられず、常に動き回る、

過剰な運動がみられます。

まとめ

ドパミン受容体が遮断されることで出現する症状は、

「筋強剛」と「アカシジア」です。

ドパミンD2受容体は、

身体の運動調整機能を担っているため、

薬剤により遮断されると、

運動系に影響を及ぼします。

 

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02

ドパミン受容体は、ドパミンという脳の神経伝達物質が結合して機能する受容体です。このドパミン受容体の働きに異常が生じると、パーキンソン病統合失調症といった病気を引き起こすことがあります。

選択肢1. 幻聴

×

幻聴はドパミン過剰で生じる精神症状です。ドパミン受容体遮断薬(抗精神病薬)で改善することが多いです。

選択肢2. 口渇

×

口渇は、副交感神経から分泌されるアセチルコリンがムスカリン受容体を刺激することで唾液が分泌されますが、抗コリン薬がこのムスカリン受容体に作用してアセチルコリンの働きを阻害することで唾液分泌が抑制され、結果として口渇が生じます。

選択肢3. 妄想

×

妄想も幻聴と同様に、ドパミン過剰による症状です。遮断によって改善します。

選択肢4. 筋強剛

⚪︎

ドパミンD2受容体遮断により錐体外路症状(EPS)が出ます。その代表的症状の一つが筋強剛(パーキンソン症状様のこわばり)です。

選択肢5. アカシジア

⚪︎

上記と同じく錐体外路症状(EPS)の一種で、座っていられない、そわそわする感覚が出ます。ドパミン受容体遮断薬でよく出る副作用です。

まとめ

国家試験ではパーキンソン病統合失調症に関連する問題に頻出です。症状の理解・看護の知識・薬の副作用を学習しておきましょう。

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