看護師 過去問
第114回
問102 (午前 問102)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

看護師試験 第114回 問102(午前 問102) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(87歳、女性)は1人で暮らしている。難聴のため補聴器を使用している。自宅で転倒して痛みで起き上がれなくなり、救急搬送され入院した。搬送先の病院で右大腿骨頸部骨折(femoral neck fracture)と診断され、全身麻酔下で人工骨頭置換術を受けた。術後は前腕部に点滴静脈内注射と右大の創部に吸引式ドレーンが一本挿入されている。
手術直後の検査所見:赤血球410万/μL、白血球7800/μL、Hb12.0g/dL、総蛋白6.5g/dL、アルブミン4.0g/dL、尿素窒素20mg/dL、Na1.5mEq/L、K3.8mEq/L。
術後のドレーン出血量は少量である。創部痛に対して非ステロイド性抗炎症薬の坐薬と内服が処方され、手術当日の21時に坐薬を使用した。
術後2週。Aさんは杖歩行の練習をしている。見守りをする看護師に「早く家に帰りたいけど、また転びそうで怖いし、元のように歩ける自信がない」と話した。
Aさんへの声かけで最も適切なのはどれか。

  • 「リハビリテーションの回数をもっと増やしましょう」
  • 「カルシウムを多く含んだ食品を摂りましょう」
  • 「少しずつ歩けるようになってきていますよ」
  • 「退院先は介護老人保健施設にしましょう」

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

正解は、「少しずつ歩けるようになってきていますよ」です。

 

術後2週、リハビリを行っているAさんに対する声かけで、

最も適切なものを選択する問題です。

 

Aさんは、「早く家に帰りたいけど、また転びそうで怖いし、

元のように歩ける自信がない」と訴えており、

不安と意欲の葛藤がみられています。
このような場面では、

励まし・安心感を与える声かけが最も適切です。

 

選択肢1. 「リハビリテーションの回数をもっと増やしましょう」

誤った解答です。

不安を訴えているAさんに対し、

リハビリテーションの回数を増やす提案をすることは、

心理的負担を招く可能性があります。

また、身体的な疲労増強につながることもあるため、

適切な声かけとはいえません。

 

選択肢2. 「カルシウムを多く含んだ食品を摂りましょう」

誤った解答です。

骨粗鬆症による骨折を予防するため、

高齢者へカルシウム摂取を促すことは必要ですが、

この場面では、効果的な声掛けではありません。

選択肢3. 「少しずつ歩けるようになってきていますよ」

正しい解答です。

リハビリを継続できていることを認め、

少しずつ成果がでていることを評価することで、

Aさんのリハビリ意欲を高め、不安を解消する効果が期待できる声かけです。

選択肢4. 「退院先は介護老人保健施設にしましょう」

誤った解答です。

Aさんの「早く家に帰りたい」という希望を否定する内容です。

自信の回復や意欲向上につながるとは考えにくいです。

まとめ

このような場面では、

「回復を実感できるポジティブなフィードバック」を行うことが、

看護師に求められる姿勢です。
 

参考になった数0