看護師 過去問
第114回(2025年2月)
問116 (午前 問116)
問題文
<問115〜問117は同一の症例設定に基づきます。各問は前問までの状況を引き継いで解答してください。>
次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(30歳、男性)は統合失調症(schizophrenia)で内服治療をしていた。最近、部屋にこもり、精神科受診以外は外出しなくなった。ある日、母親がAさんの部屋で大量の薬を見つけ、確認すると「薬は飲みたくない」と話した。受診に付き添った母親は「Aは昼間に寝ていて、夜に窓を開けて、隣の家に向かってℾ悪口を言うな』ℾ監視するな』と大声で怒鳴る」と主治医に話した。Aさんと母親の強い希望があり、精神科病棟に入院することになり、薬物療法が開始された。
入院3日、夜間の巡視のたびにAさんは起きていて「隣の人が自分を監視している」「皆が悪口を言っている」と小さな声で看護師に話した。日中はホールで眠そうにしていることもあり、レクリエーションには「疲れた」と言って参加しない。他の患者と話すことはあるがトラブルはない。歯磨きや身だしなみは、声をかけると行う。
入院14日、Aさんは他の患者や看護師と話をする機会が増えた。「B看護師に私の悪口を言うのをやめるように言ってほしい」と訴え、受け持ち看護師が話を聞いていると興奮して声が大きくなることがあった。
受け持ち看護師のAさんへの対応で適切なのはどれか。
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問題
看護師試験 第114回(2025年2月) 問116(午前 問116) (訂正依頼・報告はこちら)
<問115〜問117は同一の症例設定に基づきます。各問は前問までの状況を引き継いで解答してください。>
次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(30歳、男性)は統合失調症(schizophrenia)で内服治療をしていた。最近、部屋にこもり、精神科受診以外は外出しなくなった。ある日、母親がAさんの部屋で大量の薬を見つけ、確認すると「薬は飲みたくない」と話した。受診に付き添った母親は「Aは昼間に寝ていて、夜に窓を開けて、隣の家に向かってℾ悪口を言うな』ℾ監視するな』と大声で怒鳴る」と主治医に話した。Aさんと母親の強い希望があり、精神科病棟に入院することになり、薬物療法が開始された。
入院3日、夜間の巡視のたびにAさんは起きていて「隣の人が自分を監視している」「皆が悪口を言っている」と小さな声で看護師に話した。日中はホールで眠そうにしていることもあり、レクリエーションには「疲れた」と言って参加しない。他の患者と話すことはあるがトラブルはない。歯磨きや身だしなみは、声をかけると行う。
入院14日、Aさんは他の患者や看護師と話をする機会が増えた。「B看護師に私の悪口を言うのをやめるように言ってほしい」と訴え、受け持ち看護師が話を聞いていると興奮して声が大きくなることがあった。
受け持ち看護師のAさんへの対応で適切なのはどれか。
- 「悪口を言うのはB看護師ですか」
- 「悪いことは考えないほうがいいですよ」
- 「B看護師はAさんの悪口は言っていません」
- 「悪口を言われるとAさんはどんな気持ちになりますか」
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は、「悪口を言われるとAさんはどんな気持ちになりますか」です。
Aさんの妄想への対応で、
適切なものを選択する問題です。
誤った解答です。
妄想を現実として扱ってしまうと、
B看護師への妄想を強めてしまいます。
適切な対応ではありません。
誤った解答です。
「悪いことは考えないほうがいい」という対応は、
Aさんの気持ちを否定することにつながります。
否定されると不安が増強し、不信感が増します。
適切な対応ではありません。
誤った解答です。
統合失調症の妄想は、否定されても揺るぎません。
否定されることにより、孤独感を深めたり、
否定した相手が妄想に取り込まれることもあるため、
適切な対応ではありません。
正しい解答です。
妄想の内容を否定も肯定もせず、
共感的に受け止める姿勢が必要です。
感情に焦点をあて、思いを支持することで、
信頼関係の構築につながります。
Aさんへの適切な対応は、
「悪口を言われるとAさんはどんな気持ちになりますか」です。
統合失調症の妄想への対応で大切なことは、
否定も肯定もせず、
共感的に寄り添い、安心感を与えることです。
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02
統合失調症で入院治療が開始となったAさんの状況設定問題の2問目です。
状況設定問題は同じシナリオをベースに3問連続で出題されます。
ベースのシナリオを念頭に、この設問では何を問われているのか判断しましょう。
Aさんは入院前から妄想があり、入院して3日目にも「隣の人が自分を監視している」等の発言が聞かれています。
入院14日目の「B看護師に私の悪口を言うのをやめるように言ってほしい」との訴えに対する受け持ち看護師として適切な対応を選択する問題です。
幻聴や幻覚がある場合、「同調しないこと」「否定しないこと」「現実に接続すること」がかかわり方のポイントとなります。
✕
「実際にB看護師が悪口を言った」という事実がないのに、Aさんにこのように問いかけると、Aさんの中での妄想が強化される可能性があります。
よってこの選択肢は間違った声かけとなります。
✕
本人の言い分を否定すると、今度はAさんの受け持ち看護師に対する不信感の増加を招きます。
本人の訴えを傾聴するときに否定につながると感じる発言は控えるようにしましょう。
✕
「B看護師が悪口をいっている」ことがAさんにとっての真実であり、この説明ではAさんは納得できません。
選択肢2の解説同様、Aさんの中の真実を否定する発言ともとられ、受け持ち看護師に対する不信感が増大する可能性があります。
〇
Aさんの「悪口を言われて不快に感じている」という感情を汲む声かけとなっています。
発言の内容には同調も否定もせず、感情に焦点を当てたかかわり方となっています。
幻覚や妄想のある患者と接するときに大切なのは、「安心させながら、現実から乖離しすぎないように支えること」です。
・患者の感情に共感し、安心できる関係性を作ること
・発言内容には否定や同調をしないこと
・現実認識を促すときはやんわりと行なうこと
に気をつけながら介入します。
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