看護師 過去問
第114回
問196 (午後 問76)
問題文
心房と心室の間を電気的に結合し、心房側の興奮を心室側に伝えるのはどれか。
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問題
看護師試験 第114回 問196(午後 問76) (訂正依頼・報告はこちら)
心房と心室の間を電気的に結合し、心房側の興奮を心室側に伝えるのはどれか。
- 心筋層
- 心内膜
- 洞房結節
- His<ヒス>束
- Purkinje<プルキンエ>線維
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は、「His<ヒス>束」です。
心臓を拍動させるための電気興奮の流れを、
刺激伝導系と呼びます。
刺激伝導系のなかで、
心房側の興奮を心室側に伝えるものを選択する問題です。
誤った解答です。
心筋層は、心臓壁の主体をなす厚い層で、
心筋組織からなります。
刺激伝導系の刺激を受けて収縮します。
誤った解答です。
心内膜は、心臓の内腔に面する薄い膜で、
内包細胞と結合組織からなっています。
刺激伝導系には関わりません。
誤った解答です。
洞房結節は、右心房の上部にあり、
心臓興奮の出発点です。
ペースメーカーとも呼ばれ、
周期的・自発的に興奮する性質を持っています。
正しい解答です。
His<ヒス>束は、房室束とも呼ばれます。
心房と心室の間は、電気的に興奮しない結合組織で隔てられているため、
電気刺激を伝える役割を果たします。
誤った解答です。
Purkinje<プルキンエ>線維は、
心室内の右脚・左脚の先端で網目状に分かれ、
心室筋を興奮させます。
心房と心室の間を電気的に結合し、
心房側の興奮を心室側に伝えるのは、「His<ヒス>束」です。
心臓の刺激伝道系は、特殊な心筋繊維からできていて、
洞房結節→房室結節→His<ヒス>束→右脚・左脚→Purkinje<プルキンエ>線維の順で、
電気信号を伝えています。
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02
心臓の刺激伝導系は、洞房結節から興奮(電気信号)が発生し、心房、房室結節、ヒス束、左右の脚、プルキンエ線維を通って心室筋へと伝わる心筋のネットワークのことをいいます。
不正解
心筋層は収縮を担う筋肉で、電気刺激を伝える役割はありますが、心房から心室の電気的橋渡しをする専門構造ではないです。
不正解
心臓の内側の膜です。保護や血液との接触面を作りますが電気伝導の主要構造ではありません。
不正解
ペースメーカーとして心房の興奮を起こしますが、心室に直接伝えるわけではありません。
正解
心房と心室の間の唯一の電気的結合で、房室結節からの刺激を心室に伝えます。
不正解
心室筋内に分布し、心室全体に興奮を素早く伝えるが、心房からの刺激を受ける部分ではありません。
ペースメーカーは、心臓の刺激伝導系に異常がある場合に、心臓に適切な電気刺激を与えて正常な心拍に戻す医療機器になります。
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03
His束が心房から心室へ興奮を伝える構造です
心臓の房室間には線維性隔壁があり、電気信号はほぼ遮断されています。
唯一の通路がHis束で、房室結節からの信号を束ねたまま心室中隔へ送り出し、その先でプルキンエ線維に分かれて心室全体へ拡がります。
これにより心房収縮に続いて心室が規則正しく収縮します。
心臓壁の筋肉全体を指し、房室間の信号を選択的に伝える専用経路ではありません。
心臓内部を覆う膜で電気伝導路ではありません。
右心房上部にあり、心臓の拍動を始めるペースメーカーです。
房室間の橋渡しは行いません。
房室結節から出て房室間隔壁を貫く唯一の電気的連絡路です。
ここを通じて心房側の興奮が心室に伝わります。
His束から枝分かれして心室筋へ信号を速く伝える終末伝導線維です。
房室間を橋渡しする起点ではありません。
房室結節→His束→脚→プルキンエ線維という順に信号が流れ、心房と心室のタイミングがそろいます。
His束が障害されると房室ブロックが起こり、心室への信号が途切れるため徐脈や失神を招くことがあります。
心電図でHis束の機能を確認することが、不整脈の診断やペースメーカー適応の判断に役立ちます。
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