看護師 過去問
第114回(2025年2月)
問201 (午後 問81)

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問題

看護師試験 第114回(2025年2月) 問201(午後 問81) (訂正依頼・報告はこちら)

第2〜第4腰髄の障害の有無を把握するために確認するのはどれか。
  • 輻輳反射
  • 腹壁反射
  • 膝蓋腱反射
  • Trousseau<トルソー>徴候
  • Blumberg<ブルンベルグ>徴候

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この過去問の解説 (3件)

01

腰髄とは、腰部分にある第1~第5腰椎にある脊髄(神経の束)の一部です。

腰髄が傷つくことによって、下半身の感覚のしびれや運動機能の麻痺、排尿障害が起こります。
第2~第4腰椎を通る腰髄は主に、腰・大頭四頭筋、ハムストリングス(大腿の裏側にある大腿二頭筋、半腱様筋、半模様筋)、膝の運動をつかさどっています。
※用語整理:『脊椎』は骨、『脊髄』は脊椎を通る神経の束
 

選択肢1. 輻輳反射


輻輳(ふくそう)反射とは、瞳孔反射の一種で、「近くのものを見るときに焦点を合わせようと瞳孔が収縮し、眼球が内側に寄る運動(輻輳運動)」のことです。(いわゆる「寄り目」)
視神経によっておこる反射で腰髄とは無関係です。

選択肢2. 腹壁反射


腹壁反射とは皮膚刺激や筋刺激によっておこる反射の総称で主に「腹皮反射」のことを指します。
これは、腹壁の皮膚をすることによって、臍や皮膚が刺激側に動く反射のことです。左右差がない状態が正常とされますが、健常者でも20%には反射が見られないことがあります。
神経領域は、上腹部:T6~9、中腹部:T9~11、下腹部:T11~L1となっており、今回の部位とは異なります。
 

選択肢3. 膝蓋腱反射


膝蓋腱(しつがいけん)反射は、膝蓋骨(膝のお皿)のすぐ下にある膝蓋腱をゴムハンマーで軽く叩くと、大腿四頭筋が収縮し、下腿が前方に跳ね上がる生理的反射のことです。
主に腰椎(L2-L4、特にL4)の神経機能を調べるときに確認する反射です。

選択肢4. Trousseau<トルソー>徴候


トルソー兆候とは、低カルシウム血症による神経筋の過興奮によっておこる身体所見現象です。主に低カルシウム血症(テタニー)で見られます。
上肢に血圧計のマンシェットを巻き、患者の収縮期血圧より高い圧力で3分間以上阻血すると、母指の攣縮、手首や手指の屈曲がみられる現象のことです。「助産師の手」と呼ばれる特有の姿勢になります。
 

選択肢5. Blumberg<ブルンベルグ>徴候


腹壁刺激症状の一種で、腹部をゆっくり圧迫し、急に指を離した瞬間に強い痛みを感じる症状です。

押したときよりも離すときに痛いのが特徴で、別名「反跳痛」とも言います。腹膜や腸間膜の炎症を示唆する初見で、急性虫垂炎や腹膜炎の重要な臨床所見です。

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02

正解は。「膝蓋腱反射」です。

 

膝蓋腱反射は、

膝蓋骨の下にある膝蓋腱をハンマーで叩打すると、

大腿四頭筋が収縮し、下腿が前方に跳ね上がる反射であり、

深部腱反射の一つです。

第2~第4腰髄の脊髄レベルを評価できます。

選択肢1. 輻輳反射

誤った解答です。

輻輳反射は、近くの物を注視するときに両眼が内側に寄る「輻輳運動」と、

「瞳孔縮小」が同時に起こる、瞳孔反射の一つです。

脳神経を評価するもので、

腰髄の評価には用いません。

選択肢2. 腹壁反射

誤った解答です。

腹壁反射は、腹部の皮膚を擦ると腹壁が収縮する表在反射であり、

第7胸髄~第1腰髄の評価に用いられます。

選択肢3. 膝蓋腱反射

正しい解答です。

膝蓋腱反射は、大脳皮質を介さない脊髄反射の一つです。

選択肢4. Trousseau<トルソー>徴候

誤った解答です。

Trousseau<トルソー>徴候は、

低カルシウム血症に特徴的なテタニー徴候です。

上腕の圧迫により、

母指の攣縮、手関節の背屈、指関節の進展がみられます。

腰髄の反射とは関係ありません。

選択肢5. Blumberg<ブルンベルグ>徴候

誤った解答です。

Blumberg<ブルンベルグ>徴候は、

腹壁を圧迫し急に離すと強い疼痛が生じるもので、

腹膜刺激症状を評価します。

腰髄の反射とは関係ありません。

 

まとめ

第2〜第4腰髄の障害の有無を把握するために確認するのは、「膝蓋腱反射」です。

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03

膝蓋腱反射をみると第2〜第4腰髄(L2〜L4)の働きを確認できます
膝蓋腱を軽くたたくと大腿四頭筋が収縮して下腿が伸びます。

この反射弓を通る感覚・運動神経はL2〜L4の脊髄神経を使うため、反射の有無や左右差をみればその高位の障害を推測できます。

 

選択肢1. 輻輳反射

両眼を近くの物体に向けたときに起こる眼球内転と縮瞳の反射で、脊髄高位の判定には使われません。

選択肢2. 腹壁反射

胸腰髄(おおむねT7〜T12)の支配です。

L2〜L4を評価する指標ではありません。

選択肢3. 膝蓋腱反射

大腿四頭筋の腱反射で、求心・遠心路ともにL2〜L4を通ります。

反射が減弱・消失すればこの範囲の神経障害や筋疾患を疑います。

選択肢4. Trousseau<トルソー>徴候

低カルシウム血症で手指がけいれんする現象で、脊髄の特定高位とは無関係です。

選択肢5. Blumberg<ブルンベルグ>徴候

腹膜炎でみられる反跳痛の所見です。

こちらも脊髄レベル評価には使いません。

まとめ

膝蓋腱反射の観察は、腰椎麻酔や外傷後の高位判定にも役立ちます。

反射が過剰になれば中枢抑制の低下(上位ニューロン障害)、減弱・消失なら末梢または筋の障害を考えます。

ほかの腱反射では、アキレス腱反射がS1〜S2、上腕二頭筋反射がC5〜C6などと覚えておくと、現場で迅速に評価できます。

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