看護師 過去問
第114回(2025年2月)
問203 (午後 問83)

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問題

看護師試験 第114回(2025年2月) 問203(午後 問83) (訂正依頼・報告はこちら)

Aさん(35歳、女性)は1年前に子宮体癌(uterine corpus cancer)のために単純子宮全摘出術と両側卵巣摘出術を受け、その後、ホルモン補充療法は受けずに健康に過ごしている。
Aさんの血液中で術前よりも濃度が上昇しているホルモンはどれか。2つ選べ。
  • テストステロン
  • プロゲステロン
  • エストラジオール
  • 黄体形成ホルモン<LH>
  • 卵胞刺激ホルモン<FSH>

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この過去問の解説 (3件)

01

解答のポイントとなるのは、「両側卵巣摘出術」です。

卵巣は女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)を分泌することで、「排卵・月経周期の調節」や「妊娠の維持」「骨の健康維持」などの役割を担います。このため、卵巣を摘出した場合はホルモン分泌が失われ、更年期症状や骨粗しょう症などの副反応が出ることがあります。
また、対照的に女性ホルモン低下を感知した視床下部(脳)によって、下垂体(脳)から女性ホルモン分泌を促すホルモン(卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン)は分泌され続けるため血中濃度が上昇します。

選択肢1. テストステロン


「テストステロン」は卵巣から分泌されるホルモンであるため、卵巣摘出後、血中濃度は低下します。
ただし、副腎からも少量が分泌されているため、完全に「ゼロ」になるわけではありません。

選択肢2. プロゲステロン


「プロゲステロン(黄体ホルモン)」は卵巣から分泌されるホルモンのため、卵巣摘出後、血中濃度は低下します。
主に子宮内膜の肥厚を維持し、受精卵が着床しやすいよう「やわらかく」する働きを持っています。

選択肢3. エストラジオール


エストラジオール(E2)とは、卵巣から分泌されるホルモンである「エストロゲン(卵胞ホルモン)」の一種で、卵巣摘出後、血中濃度は低下します。
エストロゲンは、ほかに「エストロン(E1)」「エストリオール(E3)」が存在します。エストロゲンは子宮内膜を肥厚させたり、骨からCaが溶け出すのを抑制するはたらきを持ちます。
 

選択肢4. 黄体形成ホルモン<LH>


下垂体から分泌されるホルモンで、卵巣に作用して「排卵の誘発」と「排卵後の卵胞の黄体化とプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌を促す」はたらきをもちます。

卵巣摘出によってプロゲステロンの血中濃度が低下すると、視床下部・下垂体はその低下を感知し、黄体形成ホルモン<LH> をより多く分泌するため、血中濃度は上昇します。
 

選択肢5. 卵胞刺激ホルモン<FSH>

下垂体から分泌されるホルモンで、卵巣に作用して「卵胞を成熟させる」「エストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌を促す」はたらきを持ちます。

卵巣摘出によってエストロゲンの血中濃度が低下すると、視床下部・下垂体はその低下を感知し、卵胞刺激ホルモン<FSH> をより多く分泌するため、血中濃度は上昇します。
 

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02

正解は、

黄体形成ホルモン<LH>」と「卵胞刺激ホルモン<FSH>」です。

 

卵巣は女性ホルモンを分泌する臓器です。

下垂体前葉から分泌される、性腺刺激ホルモン(LHとFSH)によって、

分泌量が調整されています。

選択肢1. テストステロン

誤った解答です。

テストステロンは、卵巣のほか副腎からも分泌されますが、

卵巣を摘出すると低下し、上昇はしません。

 

選択肢2. プロゲステロン

誤った解答です。

プロゲステロンは、卵巣摘出後は分泌されなくなるため、

血中濃度が低下します。

選択肢3. エストラジオール

誤った解答です。

エストラジオールは、エストロゲンの主要成分です。

卵巣摘出後は分泌されなくなるため、

血中濃度は低下します。

選択肢4. 黄体形成ホルモン<LH>

正しい解答です。

黄体形成ホルモン<LH>は、下垂体前葉から分泌される性腺刺激ホルモンです。

卵巣を摘出することで、エストロゲン・プロゲステロンの分泌がなくなると、

その分泌を促すため、LHの分泌が促進されます。

よって、血中濃度は上昇します。

選択肢5. 卵胞刺激ホルモン<FSH>

正しい解答です。

卵胞刺激ホルモン<FSH>は、下垂体前葉から分泌される性腺刺激ホルモンです。

卵巣を摘出することで、エストロゲン・プロゲステロンの分泌がなくなると、

その分泌を促すため、FSHの分泌が促進されます。

よって、血中濃度は上昇します。

まとめ

両側卵巣摘出後、血中濃度が上昇するのは、

「黄体刺激ホルモン<LH>」と「卵胞刺激ホルモン<FSH>」です。

この現象は、更年期でもみられます。

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03

上昇するホルモン:黄体形成ホルモン(LH) と 卵胞刺激ホルモン(FSH)
両側卵巣を摘出すると卵巣からのエストロゲンとプロゲステロンがほぼ出なくなります。

これらのホルモンが減ると、脳は「もっと作って」と指示を出すため、視床下部‐下垂体系がLH と FSHを多く分泌します。

選択肢1. テストステロン

主な産生場所は卵巣と副腎です。

卵巣がなくなる分だけ低下しやすく、術後に上がるわけではありません。

選択肢2. プロゲステロン

排卵後にできる黄体が作ります。

卵巣がないと産生できないので大きく減ります。

選択肢3. エストラジオール

卵胞が分泌する代表的なエストロゲンです。

卵巣摘出後は急激に低下します。

選択肢4. 黄体形成ホルモン<LH>

卵巣ホルモンの減少により、負のフィードバックが解除されて分泌が増えます

選択肢5. 卵胞刺激ホルモン<FSH>

LHと同じしくみで、卵巣ホルモンの欠乏を補おうとして分泌が増えます

まとめ

卵巣摘出後はエストロゲンとプロゲステロンが減少し、それを感知した脳がLH と FSH を上げることでバランスを取ろうとします。

この仕組みは閉経後や卵巣機能不全でも同じで、血中のLH・FSH値が高いことが診断の目安になります。

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