看護師 過去問
第114回
問204 (午後 問84)

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問題

看護師試験 第114回 問204(午後 問84) (訂正依頼・報告はこちら)

後天性の大動脈弁狭窄症(aortic stenosis)について正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 二尖弁が多い。
  • 弁尖の石灰化による。
  • 左室壁は徐々に薄くなる。
  • 収縮期に心雑音を聴取する。
  • 心筋の酸素消費量は減少する。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は、「弁尖の石灰化による。」と「収縮期に心雑音を聴取する。」です。

 

後天性の大動脈弁狭窄症は、

加齢に伴う動脈硬化や弁の石灰化が原因で起こります。

選択肢1. 二尖弁が多い。

誤った解答です。

大動脈狭窄症には、先天性のものと後天性のものがあります。

二尖弁は、先天性疾患であり、

先天性の大動脈弁狭窄症を引き起こす

主要原因となります。

 

選択肢2. 弁尖の石灰化による。

正しい解答です。

後天性の大動脈弁狭窄症では、

加齢による弁尖の石灰化で、左心室への負荷が増加します。

選択肢3. 左室壁は徐々に薄くなる。

誤った解答です。

後天性の大動脈弁狭窄症では、血液の出口が狭くなることで、

左室に圧負荷がかかり、左室壁が肥大する、

左室肥大を呈します。

選択肢4. 収縮期に心雑音を聴取する。

正しい解答です。

後天性の大動脈弁狭窄症では、収縮期駆出性心雑音という、

特徴的な心雑音を聴取します。

 

選択肢5. 心筋の酸素消費量は減少する。

誤った解答です。

後天性の大動脈弁狭窄症では、

左室壁の肥大や左室の圧負荷で心筋が必要とするエネルギーが増え、

酸素消費量が増加します。

まとめ

後天性の大動脈弁狭窄症(aortic stenosis)について正しいのは、

弁尖の石灰化による。」と「収縮期に心雑音を聴取する。」です。

後天性の大動脈弁狭窄症は、

高齢化が進むなか、患者数が増加しています。

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02

正しい選択肢:弁尖の石灰化による / 収縮期に心雑音を聴取する
後天性の大動脈弁狭窄症は、加齢や高血圧などを背景に弁が硬く厚くなり、左心室から血液を送り出しにくくなる病気です。

特徴は弁尖(べんせん)の石灰化が進むことと、心臓が収縮して血液が弁を通る瞬間に収縮期雑音が聞こえることです。

 

選択肢1. 二尖弁が多い。

二尖弁(生まれつき弁が2枚しかない状態)は先天性です。

問題では「後天性」を聞いているため当てはまりません。

選択肢2. 弁尖の石灰化による。

加齢や生活習慣で弁のコラーゲンが傷み、カルシウムが付いて硬くなるのが主な原因です。

これにより弁が開きにくくなります。

選択肢3. 左室壁は徐々に薄くなる。

狭窄で血液を押し出す力が必要になるため、左心室の壁は厚くなる(肥大)傾向があります。

薄くはなりません。

選択肢4. 収縮期に心雑音を聴取する。

弁が狭いところを血液が高速で通過するため、ゴーッという収縮期雑音が胸骨右縁でよく聞こえます。

選択肢5. 心筋の酸素消費量は減少する。

左心室が強く働くので酸素消費はむしろ増え、狭心症様の胸痛が出ることもあります。

まとめ

後天性大動脈弁狭窄症は 「石灰化」+「収縮期雑音」 がキーポイントです。

弁が固くなるほど左心室は強く収縮し、壁が厚くなり、酸素需要も上がります。

進行すると失神や心不全を起こすため、雑音や胸部症状に気づいたら早めに検査と治療方針を検討することが大切です。

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