看護師 過去問
第114回(2025年2月)
問221 (午後 問101)

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問題

看護師試験 第114回(2025年2月) 問221(午後 問101) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(80歳、女性)は、アパートの1階に1人で暮らしている。半年前に軽度のAlzheimer<アルツハイマー>型認知症(Alzheimer disease)と診断され、抗認知症薬の内服治療を開始した。要支援2の認定を受けている。
Aさんが屋内でぐったりしているのを訪問した近所の人が発見し、救急搬送された。来院時のバイタルサインは、体温36.5℃、呼吸数20/分、脈拍92/分、血圧130/82mmHgで、皮膚に軽度の発汗がみられた。頭痛や吐き気はなかった。看護師がAさんに状況を聞くと、最近は食欲がなく、食べたり飲んだりしていなかったし、昨日は排尿回数も普段より少なかったと話した。
Aさんは、経過を観察するため入院となった。入院2日、Aさんの全身状態は改善し、食事が開始された。Aさんは歩行時にふらつきがあるため、看護師が見守ることになった。看護師はベッドから離れるときは、ナースコールを押すようにAさんに説明した。そのときAさんは「忘れずにできるかしら」と呟いた。しばらくすると、Aさんが1人で移動しているところを看護師が発見した。
Aさんへの対応で適切なのはどれか。
  • ヒッププロテクターを使用する。
  • ベッドサイドに車椅子を設置する。
  • ナースコールが目立つように目印をつける。
  • 爪先が床につくようにベッドの高さを調整する。

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この過去問の解説 (3件)

01

Aさんは歩行時にふらつきがあり、看護師から「ベッドを離れるときはナースコールを押すように」と説明された際に、「忘れずにできるかしら」と不安を口にしています。その後、実際にナースコールを押さずに1人で移動している様子が確認されており、認知機能の低下によってナースコールを適切に使用できないことが現在の問題となっています。

選択肢1. ヒッププロテクターを使用する。


ヒッププロテクターは、転倒時に股関節部を保護して大腿骨頸部骨折を予防するための用具であり、転倒後のけがの軽減には有効です。しかしAさんは、認知機能の低下によってナースコールを適切に使用できないことが問題となっています。ヒッププロテクターを使用しても、ナースコールを押せずに1人で移動してしまうという行動上の課題は改善されないため、不適切です。

選択肢2. ベッドサイドに車椅子を設置する。


Aさんには歩行時のふらつきがあるものの、問題文からは見守りがあれば安全に歩行できる状態と判断できます。車いすは必ずしも必要ではなく、かえって、ベッド周囲の障害物となってつまずきや転倒を誘発する危険もあります。
また、現在の問題はAさんが認知機能の低下によりナースコールを押せずに1人で移動してしまうことであり、車いすを置いてもこの問題の解決にはつながらないため不適切です。

選択肢3. ナースコールが目立つように目印をつける。


現在の問題は、Aさんが認知機能の低下によりナースコールを押せずに1人で移動してしまうことです。ナースコールを目立たせて視覚的にわかりやすくすることは、Aさんが思い出して押しやすくなるよう環境を整える対応であり、問題解決の手段として適切です。

選択肢4. 爪先が床につくようにベッドの高さを調整する。

Aさんのように自分で離床・歩行ができる患者の場合、ベッドの高さは、腰掛けたときに両足裏がしっかり床につき、膝が約90度になる高さが安全とされています。
また、ベッドの高さを調整しても、Aさんが認知機能の低下によりナースコールを押さずに1人で移動してしまうことの問題の解決にはつながらないため、不適切です。

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02

正解は、「ナースコールが目立つように目印をつける。」です。

 

認知機能が低下した患者は、短期記憶の保持が困難となるため、

言葉による説明だけではなく、視覚へのアプローチも工夫します。

選択肢1. ヒッププロテクターを使用する。

誤った解答です。

ヒッププロテクターは、

転倒した際の外傷を予防するためのものですが、

Aさんに対しては、まずは一人で動くことを防ぐ方法が必要であり、

適切な対応とはいえません。

選択肢2. ベッドサイドに車椅子を設置する。

誤った解答です。

Aさんは、見守りがあれば歩行できるので、

車椅子は必要ありません。

一人で車椅子に乗ろうとしたり、

歩行の際の障害物になる可能性があり、

適切な対応ではありません。

選択肢3. ナースコールが目立つように目印をつける。

正しい解答です。

Aさんは、

軽度のアルツハイマー型認知症と診断されており、

ナースコールを押すようにという看護師の説明に、

「忘れずにできるかしら」と、不安を感じています。

視覚からの情報をプラスすることで、

Aさんの意識にのぼりやすくなります。

選択肢4. 爪先が床につくようにベッドの高さを調整する。

誤った解答です。

ベッドの高さの調整は、転倒予防のために重要ですが、

認知機能低下による行動への対応にはならず、

適切とはいえません。

まとめ

Aさんへの対応で適切なのは、「ナースコールが目立つように目印をつける」です。

Aさんの残存機能を活かすための工夫が大切です。

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03

結論:ナースコールが目立つように目印をつける
Aさんは軽い認知症があり、「忘れずにできるかしら」と不安を口にしています。

つまり、ナースコールの存在や場所を覚えにくいことが主な問題です。

ボタンに色テープや大きなシールを貼って目立たせれば、視覚的手がかりで思い出しやすくなり、呼び出し行動を促せます。

選択肢1. ヒッププロテクターを使用する。

転倒による骨折予防には有効ですが、「呼び出しを忘れて単独行動してしまう」原因そのものを解決しません。

まずはコールを押せる環境づくりが先です。

選択肢2. ベッドサイドに車椅子を設置する。

車椅子が近くにあると「自分で移動してよい」と誤解しやすく、無断離床を助長する恐れがあります。

見守りが必要な現時点では不適切です。

選択肢3. ナースコールが目立つように目印をつける。

視覚刺激は記憶を補い、押し忘れを減らすシンプルで効果的な方法です。

Aさんの発言に直接対応した介入となります。

選択肢4. 爪先が床につくようにベッドの高さを調整する。

立ち上がり動作を安定させる目的では有用ですが、やはりコール忘れの課題は残ります。

まずは安全に“呼ぶ”仕組みを優先します。

まとめ

軽度認知症では「場所・手順を忘れる」ことが転倒リスクの一因です。

視覚的に目立たせる工夫は、記憶を補助し自立を保ちながら安全性も高めます。

状態が変われば、ヒッププロテクター装着や車椅子訓練など次の段階の対策を検討するとよいでしょう。

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