看護師 過去問
第114回
問237 (午後 問117)

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問題

看護師試験 第114回 問237(午後 問117) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(65歳、女性)は、夫と2人で暮らしている。友人の死去後、食事量が減り、1か月前から気分の落ち込みが強くなった。夫が積極的に散歩に誘っても、Aさんは「体がだるい」「何をしても意味がない」と話し、寝つきも悪くなり、日中ほとんどの時間を臥床して過ごすようになった。心配した夫に連れられて精神科外来を受診したところ、うつ病(depression)と診断され、選択的セロトニン再取り込み阻害薬<SSRI>と不眠時の睡眠薬が処方された。夫から精神科外来の看護師に「日常生活で気を付けることはありますか」と質問があった。
Aさんは要介護2の認定を受け、介護サービスを検討することになった。体調が良いときは、夫の料理を手伝ったり散歩に出かけている。排泄や着替えは時間をかけて1人で行えるが、入浴は夫の介助が必要である。夫は「入浴のサポートを受けたり、自分が不在のときに泊まれる場所はないか」と話している。外来看護師がAさんの希望を聞くと「人が多い場所は苦手です。家の近くで好きなときに通えたり、家に来てもらえると安心です」と話した。
Aさんに紹介するサービスで適切なのはどれか。
  • 小規模多機能型居宅介護
  • 認知症対応型通所介護
  • 自立訓練
  • 療養介護

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は、「小規模多機能型居宅介護」です。

 

小規模多機能型居宅介護とは、一つの事業所で「通い(デイサービス)」「訪問(訪問介護)」「泊まり(ショートステイ)」を組み合わせて利用することができる、介護保険の地域密着型サービスのことです。

選択肢1. 小規模多機能型居宅介護

正しい解答です。

Aさんは、「人が多い場所は苦手です。

家の近くで好きなときに通えたり、家に来てもらえると安心です」と話し、

Aさんの夫は、

「入浴のサポートを受けたり、

自分が不在のときに泊まれる場所はないか」と話しています。

小規模多機能型居宅介護は、

夫婦の希望をかなえることができるため、

紹介するサービスとして適切です。

選択肢2. 認知症対応型通所介護

誤った解答です。

認知症対応型通所介護は、認知症の利用者を対象とした通所のサービスで、

夫婦の希望する、泊まりや訪問に対応できません。

Aさんに紹介するサービスとしては適切ではありません。

選択肢3. 自立訓練

誤った解答です。

自立訓練は、

障がいのある人が、自立に向けた訓練を行うもので、

障害福祉サービスです。

Aさんに紹介するサービスとしては不適切です。

選択肢4. 療養介護

誤った解答です。

療養介護は、常時医療的ケアを必要とする重度障害者向けの、

障害福祉サービスです。

Aさんに紹介するサービスとしては不適切です。

まとめ

Aさんに紹介するサービスで適切なのは、「小規模多機能型居宅介護」です。

定員制で小規模なので、人の多い場所が苦手なAさんに、

最も適したサービスです。

また、一つの事業所で、顔なじみのスタッフが対応するため、

安心感にもつながります。

 

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02

小規模多機能型居宅介護が適しています
このサービスは1か所の事業所で「通い(デイサービス)・訪問介護・泊まり(ショートステイ)」を組み合わせて利用できます。

Aさんは 「家の近くで好きなときに通える」「家に来てもらえる」「夫が不在のときに泊まれる場所がほしい」 と希望しており、

すべてを1つの窓口で柔軟に調整できる小規模多機能型居宅介護が最も条件に合います。

少人数制なので、人が多い場所が苦手なAさんも安心しやすい点も利点です。

選択肢1. 小規模多機能型居宅介護

通い・訪問・泊まりを同じスタッフが担当し、月額定額で回数や時間を調整できます。

夫の介助負担軽減とAさんの安心感を同時に満たせるため最適です。

選択肢2. 認知症対応型通所介護

主に認知症の人を対象にした日帰りサービスです。

泊まりや訪問には対応しておらず、人が多い環境になることも考えられ、Aさんの要望とはずれます。

選択肢3. 自立訓練

障害者総合支援法の制度で、生活訓練や機能訓練を受ける場です。

介護保険の入浴介助や泊まりの支援は含まれません。

選択肢4. 療養介護

医療的ケアが常時必要な重度障害者向け施設サービスで、Aさんの状態には該当しません。

 

まとめ

通い・訪問・泊まりを一体的に利用できる小規模多機能型居宅介護なら、

Aさんの「家に近い」「柔軟」「少人数」という希望と、夫の「入浴介助・不在時の泊まり」の要望の両方をかなえられます。

まずは地域包括支援センターやケアマネジャーに相談し、事業所の見学や利用登録の手続きを進めると安心して在宅生活を続けられます。

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