看護師 過去問
第115回(2026年2月)
問53 (成人看護学 問8)

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問題

看護師試験 第115回(2026年2月) 問53(成人看護学 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

電解質異常と症候の組合せで正しいのはどれか。
  • 高カリウム血症 ――― 心室細動(ventricular fibrillation)
  • 低カリウム血症 ――― QT時間の短縮
  • 高ナトリウム血症 ――― 水中毒(water intoxication)
  • 低ナトリウム血症 ――― 口渇

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この過去問の解説 (3件)

01

人体の電解質は体液に溶けて存在しており、細胞の浸透圧の調整や神経伝達、筋肉の収縮に関わる重要な役割を担います。この問題ではナトリウムとカリウムという代表的な2つの電解質について、血液中で不足した場合と過剰な場合にどのような症候が見られるかが問われています。特にカリウムの血中濃度の異常は、生命に関わる不整脈(致死性不整脈)を引き起こす可能性があるため、心電図上の変化や症状をしっかり押さえておくことが大切です。

選択肢1. 高カリウム血症 ――― 心室細動(ventricular fibrillation)

〇

カリウムは心筋の収縮(興奮)をリセットし、次の収縮に備えるために欠かせない電解質です。血中カリウムの正常値は3.5~5.0mEq/Lといわれており、カリウムが正常値を超えると、T波が異常に高くなるテント波がよく見られます。一般的に7.0~7.5mEq/Lを超えると異常波が進行し、心室細動(VF)に移行する可能性が高くなるといわれています。心室細動(VF)は致死性不整脈と呼ばれており、生命に関わる極めて危険な状態です。

 

選択肢2. 低カリウム血症 ――― QT時間の短縮

✖

心電図はP波(心房の収縮)、QRS波(心室の収縮)、T波(心室収縮のリセット)という3つの波形から成り立ちます。QT時間とは、心室の収縮から収縮がリセットされるまでの時間です。低カリウム血症では、収縮した心室のリセットに時間がかかり、QT時間が延長します。低カリウム血症も心臓のリズミカルな動きが阻害されるため、危険な状態に陥りやすいのが特徴です。なお、QT時間の短縮は、高カリウム血症で出現します。

選択肢3. 高ナトリウム血症 ――― 水中毒(water intoxication)

✖

ナトリウムは水分をコントロールして浸透圧を維持する働きを持つ電解質です。水分を引き込むのが特徴で、血中ナトリウム値が高いと血管内の水分量が増加し血圧が上昇します。一方、水中毒とは水分の大量摂取が原因で起こる低ナトリウム血症をいいます。「水中毒=低ナトリウム血症」と覚えましょう。

選択肢4. 低ナトリウム血症 ――― 口渇

✖

低ナトリウム血症は過剰な水分量により、血中ナトリウム濃度が低下した状態です。一方、口渇は血中ナトリウム濃度が上昇し、水分が不足した場合に血中水分量を補うために起こります。従って、高ナトリウム血症と口渇が正しい組み合わせです。

まとめ

電解質にはカリウムやナトリウムのほか、カルシウムやマグネシウム、クロール(塩酸)などがあります。各電解質の低値の場合・高値の場合の代表的な症状と特徴を整理しておくとよいでしょう。

 

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02

電解質はナトリウムやカリウムイオンで、体内の水分平衡や神経刺激の伝達、筋肉の収縮を担っています。ナトリウムは体内の水分バランスの調節、浸透圧の維持、神経・筋肉の伝達、カリウムは心筋や骨格筋の収縮制御、細胞内の浸透圧維持の役割があります。濃度が崩れると心室細動など致死性不整脈や意識障害、全身の筋力低下を引き起こします。

選択肢1. 高カリウム血症 ――― 心室細動(ventricular fibrillation)

正しい解答です。

カリウムの上昇は心筋の電気伝導が障害されます。テント状T波から始まり、進行すると心室細動など致死性不整脈を引き起こします。

選択肢2. 低カリウム血症 ――― QT時間の短縮

誤りの解答です。

カリウム低下では心筋の再分極が遅れるため、QT時間は延長します。また、U波の出現や平低T波などの心電図変化があります。

選択肢3. 高ナトリウム血症 ――― 水中毒(water intoxication)

誤りの解答です。

水中毒は水分の過剰摂取で血中ナトリウムが薄まるため、低ナトリウム血症の原因となります。高ナトリウム血症の主な原因は脱水です。

選択肢4. 低ナトリウム血症 ――― 口渇

誤りの解答です。

口渇は脱水や細胞内脱水が進む高ナトリウム血症を生じます。低ナトリウム血症では脳浮腫による頭痛や嘔吐、意識障害があります。

まとめ

ナトリウム(Na) 正常基準値→135 〜 145 mEq/L

カリウム(K) 正常基準値→3.5 〜 5.0 mEq/L

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03

高カリウム血症での心電図の波形異常を覚えておきましょう。

選択肢1. 高カリウム血症 ――― 心室細動(ventricular fibrillation)

○

血清カリウムの正常値は、3.5~5mEq/Lであり、この値を上回った状態を高カリウム血症といいます。高カリウム血症は心室細動を引き起こし、更に重度となると、心停止に至ることがあります。

選択肢2. 低カリウム血症 ――― QT時間の短縮

✕

QT時間の短縮は、高カリウム血症で起きます。低カリウム血症では、血清カリウム3mEq/L程度の低等度では症状や心電図変化がないことがあります。血清カリウム3mEq/Lを下回ると、ST低下、T波逆転がみられることがあります。

選択肢3. 高ナトリウム血症 ――― 水中毒(water intoxication)

✕

血清ナトリウムの正常値は、135~145mEq/Lであり、この値を上回ると高ナトリウム血症、下回ると低ナトリウム血症といいます。水中毒では、大量の水分だけを摂取することにより、血中のナトリウム濃度が急激に低下し、低ナトリウム血症が起きます。

選択肢4. 低ナトリウム血症 ――― 口渇

✕

口渇は、高ナトリウム血症で起こります。軽症の場合、口渇や倦怠感などの症状が起こります。

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