看護師 過去問
第115回(2026年2月)
問59 (老年看護学 問4)

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問題

看護師試験 第115回(2026年2月) 問59(老年看護学 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

Aさん(89歳、女性)は災害によって自宅が損壊し、避難所で生活を始めた。看護師が面談を行うと「食欲がない。横になっても眠れず、すぐに目が覚めてしまう」と話し、元気がない様子である。避難所ではトイレと食事以外はほとんど動かずに過ごしている。Aさんには被災前の通院歴はなく、日常生活動作〈ADL〉は自立している。
看護師の対応で優先度が高いのはどれか。
  • 頑張るように言葉をかける。
  • 直ちに入院できる病院を探す。
  • 軽い運動ができるように環境を整える。
  • 睡眠薬の処方について医師と相談する。

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この過去問の解説 (3件)

01

避難所で暮らす高齢者への看護についての問題です。高齢者が避難所で生活する場合、脱水や深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)、廃用症候群などのリスクが高まります。慣れない集団生活で強いストレスがかかり、認知機能や身体機能が低下しやすいのも特徴です。看護師として、避難所での高齢者が持つリスクを理解し、身体的合併症予防や認知機能を維持できるような関わりが求められます。

選択肢1. 頑張るように言葉をかける。

✖

被災者や避難生活を送る高齢者には、傾聴や寄り添う姿勢、これまでの頑張りをねぎらう言葉がけを行います。「頑張れ」という声かけは、極度のストレス下にある高齢者の心理的負担を増強させる可能性があるため、避けるべきとされています。

選択肢2. 直ちに入院できる病院を探す。

✖

Aさんは元気がなく、不眠と食欲低下を訴えていますが、被災前の通院歴はなくADLも自立しているとあります。入院が必要な症状や基礎疾患はないため、直ちに入院できる病院を探す必要はありません。

 

選択肢3. 軽い運動ができるように環境を整える。

〇

トイレと食事以外はほとんど動かず過ごしているとの情報から、深部静脈血栓症や廃用症候群の進行などのリスクが考えられます。ラジオ体操への参加や散歩の誘導、座って出来る足関節の運動などを指導し、リスクの軽減と身体機能の維持に向けた環境の整備が重要です。

選択肢4. 睡眠薬の処方について医師と相談する。

✖

Aさんの「横になっても眠れずすぐ目が覚めてしまう」というS情報に着目すると、睡眠薬の検討は適切のように思えるかもしれませんが、高齢者への眠剤の使用はせん妄やふらつきによる転倒のリスクが伴います。まずは、不眠の原因となりうる運動不足やストレスを改善するための支援が適切です。

まとめ

日本では近年災害が頻発しており、災害時の看護の重要性が高まっている傾向です。試験問題でも多く取り上げられる可能性があります。災害看護のキーワードとして、トリアージや感染対策、DMATや心的外傷後ストレス障害(PTSD)なども押さえておくと良いでしょう。

 

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02

避難所で動かずに過ごすと、廃用症候群や生活不活発病、深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)のリスクが高まります。精神的なストレスや不眠、食欲低下の改善にも活動性の維持が有効なため、安全に体を動かせる環境を整える対応が優先となります。

選択肢1. 頑張るように言葉をかける。

誤りの解答です。

被災による疲弊や不眠に対し安易に頑張るように励ますことは、精神的負担を増やし追い詰めるため不適切です。

選択肢2. 直ちに入院できる病院を探す。

誤りの解答です。

被災による一時的なストレス反応と考えられ、直ちに入院を要する状況ではなく避難所での観察が妥当です。

選択肢3. 軽い運動ができるように環境を整える。

正しい解答です。

活動量低下を防ぎ、血栓症予防、不眠や食欲不振の改善を図るため、散歩やラジオ体操を促します。

選択肢4. 睡眠薬の処方について医師と相談する。

誤りの解答です。

環境変化による初期反応のため、まずは安眠環境の整備や適度な運動を優先します。

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03

被災した高齢者は、廃用症候群が進行し、ADLの低下や深部静脈血栓症のリスクがより高まります。そのため、生活リズムの調整や活動量が維持できるような支援が必要となります。

選択肢1. 頑張るように言葉をかける。

✕

Aさんの言動を共感し、寄り添う関わりが必要となります。

選択肢2. 直ちに入院できる病院を探す。

✕

Aさんは食欲不振、不眠などの症状はみられますが、入院を必要とする重篤な状態ではありません。

選択肢3. 軽い運動ができるように環境を整える。

○

避難所生活での活動量低下により、廃用症候群が進行し、ADLの低下や深部静脈血栓症のリスクが高齢者であるとより高まります。そのため、気分転換やADLの維持のためにも軽い運動が行えるようにする必要があります。

選択肢4. 睡眠薬の処方について医師と相談する。

✕

高齢者が睡眠薬を内服することにより、ふらつきや転倒、せん妄などの症状がみられやすくなります。そのため、まずは睡眠がとれるような環境作りが優先順位として高くなります。

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