看護師 過去問
第115回(2026年2月)
問233 (精神看護学 問13)
問題文
<問232〜問234は同一の症例設定に基づいています。各問は前問までの状況を引き継いで解答してください。>
問232はこちら
次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(26歳、女性)は高校生のころからリストカットを繰り返し、ボーダーラインパーソナリティ症〈境界性パーソナリティ障害〉(borderline personality disorder)の診断を受けている。最近仕事が忙しくなったパートナーに「今すぐ返事が欲しい。私を見捨てるのか」とメールを送り続け、帰宅したパートナーが、手首から血を流しているAさんを見つけた。パートナーに付き添われて総合病院の救急外来を受診したAさんは、意識清明で神経損傷はなく、手首の処置をした看護師に「消えてしまいたい。生きている意味がない」と話した。
Aさんは興奮が続いたため、精神科医の診察を受け、入院となった。入院後は担当のB看護師に何度も声をかけていた。入院3日の深夜、B看護師に「パートナーが電話に出ないので、私の代わりに電話してほしい」と依頼があった。B看護師がすぐに対応できないことを伝えると「Bさんを私の担当から外してほしい」と複数の看護師に訴えた。B看護師は「私が忙しかったから、Aさんを怒らせてしまった」と話している。
看護チームの対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
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問題
看護師試験 第115回(2026年2月) 問233(精神看護学 問13) (訂正依頼・報告はこちら)
<問232〜問234は同一の症例設定に基づいています。各問は前問までの状況を引き継いで解答してください。>
問232はこちら
次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(26歳、女性)は高校生のころからリストカットを繰り返し、ボーダーラインパーソナリティ症〈境界性パーソナリティ障害〉(borderline personality disorder)の診断を受けている。最近仕事が忙しくなったパートナーに「今すぐ返事が欲しい。私を見捨てるのか」とメールを送り続け、帰宅したパートナーが、手首から血を流しているAさんを見つけた。パートナーに付き添われて総合病院の救急外来を受診したAさんは、意識清明で神経損傷はなく、手首の処置をした看護師に「消えてしまいたい。生きている意味がない」と話した。
Aさんは興奮が続いたため、精神科医の診察を受け、入院となった。入院後は担当のB看護師に何度も声をかけていた。入院3日の深夜、B看護師に「パートナーが電話に出ないので、私の代わりに電話してほしい」と依頼があった。B看護師がすぐに対応できないことを伝えると「Bさんを私の担当から外してほしい」と複数の看護師に訴えた。B看護師は「私が忙しかったから、Aさんを怒らせてしまった」と話している。
看護チームの対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
- B看護師の担当患者を減らす。
- Aさんの希望に応じて担当者を変更する。
- パートナーに、Aさんに電話をするよう連絡する。
- カンファレンスでチーム内の看護師の感情を共有する。
- 日中に時間を決めて話を聞くことを、Aさんに伝える。
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この過去問の解説 (1件)
01
正しい選択肢は、カンファレンスでチーム内の看護師の感情を共有する、日中に時間を決めて話を聞くことを、Aさんに伝えるです。
Aさんは境界性パーソナリティ障害があり、見捨てられることへの強い不安から、相手に強く求めたり、怒りを向けたりしています。このような場面では、特定の看護師だけが抱え込まず、看護チーム全体で対応を統一することが大切です。また、Aさんには「いつでも要求に応じる」のではなく、安心できる枠組みを作り、時間を決めて話を聞くことが適切です。
これは誤りです。
B看護師は「私が忙しかったから、Aさんを怒らせてしまった」と話していますが、Aさんの反応はB看護師だけの問題ではありません。
境界性パーソナリティ障害では、相手に強く依存したり、思いどおりにならないと急に怒りを向けたりすることがあります。B看護師の担当患者を減らすだけでは、Aさんへの対応として根本的な解決になりません。
必要なのは、B看護師個人の負担だけを調整することではなく、チームで対応方法をそろえることです。
これは誤りです。
Aさんは、B看護師がすぐに対応できないと知ると、「担当から外してほしい」と訴えています。しかし、そのたびに担当者を変えると、Aさんの不安定な対人関係を強めてしまう可能性があります。
境界性パーソナリティ障害の患者には、関わる人によって対応が変わりすぎないようにすることが大切です。Aさんの気持ちは受け止めますが、要求にそのまま応じるのではなく、一貫した対応を行う必要があります。
これは誤りです。
Aさんはパートナーが電話に出ないことに強い不安を感じています。しかし、看護師がAさんの代わりにパートナーへ電話をするよう求めると、Aさんが自分の不安を自分で調整する機会を失ってしまいます。
また、パートナーにも都合や負担があります。看護師は、Aさんの不安を受け止めつつ、代わりに相手を動かすのではなく、Aさんが落ち着く方法を一緒に考えることが大切です。
これは正しいです。
Aさんのように感情の揺れが強い患者への対応では、看護師側も疲れたり、罪悪感を持ったり、怒りを感じたりすることがあります。
B看護師も「私が忙しかったから、Aさんを怒らせてしまった」と感じています。このような感情を看護師が一人で抱え込むと、対応がぶれたり、患者に巻き込まれたりするおそれがあります。
そのため、カンファレンスで看護師の感情や困りごとを共有し、チームとして同じ方針で関わることが重要です。
これは正しいです。
Aさんは深夜に「パートナーへ電話してほしい」と依頼しています。Aさんの不安を無視するのは適切ではありませんが、いつでも要求に応じ続けることも適切ではありません。
そこで、日中に時間を決めて話を聞くと伝えることで、Aさんに安心できる見通しを示せます。また、看護師との関わりに一定の枠を作ることで、Aさんが感情を少しずつ落ち着けやすくなります。
これは、Aさんを突き放す対応ではなく、安全で安定した関わりを続けるための対応です。
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