看護師 過去問
第115回(2026年2月)
問111 (母性看護学 問7)
問題文
<問109〜問111は同一の症例設定に基づいています。各問は前問までの状況を引き継いで解答してください。>
問109はこちら
次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(33歳、初妊婦、会社員)は夫と2人で暮らしている。身長160cm、非妊時体重60kg。妊娠17週1日の妊婦健康診査にて、児の発育に異常はなかった。
体重は66kgで4週前から4kg増加している。血圧120/78mmHg。尿蛋白(-)、浮腫(-)。排便は妊娠前と変わらず2日に1回出ている。Aさんは「同じ週数の友達は胎動を感じると言っていたのに、自分は感じられず心配です」と話す。
Aさんは妊娠39週5日、男児を経腟分娩で出産した。産褥1日、体温37.1℃、脈拍85/分、血圧110/75mmHgである。子宮底の位置は臍下1横指、中等量の血性悪露を認めるが、量は減少してきている。乳頭は乳管が左右共に2本開口しており、にじむ程度の乳汁分泌を認める。Aさんは「生理痛のような下腹部の痛みがありましたが、徐々に改善しています。お産のあとは尿意がなくて尿も出ている実感がなかったのですが、今は尿意があり排尿もしっかりあります」と話す。
Aさんに対するアセスメントで正しいのはどれか。
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問題
看護師試験 第115回(2026年2月) 問111(母性看護学 問7) (訂正依頼・報告はこちら)
<問109〜問111は同一の症例設定に基づいています。各問は前問までの状況を引き継いで解答してください。>
問109はこちら
次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(33歳、初妊婦、会社員)は夫と2人で暮らしている。身長160cm、非妊時体重60kg。妊娠17週1日の妊婦健康診査にて、児の発育に異常はなかった。
体重は66kgで4週前から4kg増加している。血圧120/78mmHg。尿蛋白(-)、浮腫(-)。排便は妊娠前と変わらず2日に1回出ている。Aさんは「同じ週数の友達は胎動を感じると言っていたのに、自分は感じられず心配です」と話す。
Aさんは妊娠39週5日、男児を経腟分娩で出産した。産褥1日、体温37.1℃、脈拍85/分、血圧110/75mmHgである。子宮底の位置は臍下1横指、中等量の血性悪露を認めるが、量は減少してきている。乳頭は乳管が左右共に2本開口しており、にじむ程度の乳汁分泌を認める。Aさんは「生理痛のような下腹部の痛みがありましたが、徐々に改善しています。お産のあとは尿意がなくて尿も出ている実感がなかったのですが、今は尿意があり排尿もしっかりあります」と話す。
Aさんに対するアセスメントで正しいのはどれか。
- 異常な腹痛
- 子宮の復古遅延
- 乳汁の分泌不良
- 一過性の排尿障害
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この過去問の解説 (2件)
01
産褥1日目のバイタルサインは正常範囲内です。後陣痛や子宮底の高さ、悪露の減少から子宮復古は良好で、乳頭の開口・分泌も経過良好です。分娩の影響で排尿感覚が鈍麻する一過性の排尿障害がありましたが、現在は自然排尿ができています。
誤りの解答です。
生理痛のような下腹部痛は子宮が元に戻ろうとする正常な後陣痛です。痛みが徐々に改善しているため異常ではなく、生理的な経過に伴う症状です。
誤りの解答です。
子宮底の位置が臍下1横指で、血性悪露の量が減っていることから子宮の収縮は良好です。復古遅延を示す症状はなく、順調に回復しているとアセスメントできます。
誤りの解答です。
産褥1日目としては左右共に2本の乳管が開口し、にじむ程度の分泌があるため正常な経過です。母乳の分泌は産褥2〜3日頃から始まるため、現時点で分泌不良とは言えません。
正しい解答です。
分娩時の圧迫や麻痺により、産後は尿意鈍麻や排尿感が乏しくなる一過性の排尿障害が起こりやすいです。現在は尿意があり排尿もできているため、回復傾向の一過性の現象です。
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02
この問題では、産褥期の経過が正常から逸脱していないかをアセスメントする能力を求めています。
産褥日数によって、褥婦の身体的変化は大きく変動します。
問題を丁寧に読み取り、判断することが求められています。
Aさんは「生理痛のような下腹部の痛みがありましたが、徐々に改善しています。」と発言しています。
この状態は後陣痛であることが考えられます。
後陣痛とは、妊娠によって大きくなった子宮が元に戻るための子宮収縮によるものであり、正常な経過であると言えます。
一般的に経産婦の方が、後陣痛が強いと報告されています。
よって現段階で異常な腹痛であるとは判断できません。
Aさんは「子宮底の位置は臍下1横指(臍から指1本分程度下)」との情報から、分娩が終了し、増大していた子宮が収縮していることが分かります。
分娩直後は子宮収縮が強く、子宮底は、臍下3~5㎝程度まで収縮し、その後一旦上昇し、12時間後には臍高程度まで達します。
その後、子宮底は徐々に収縮していきます。
一旦上昇するという点も覚えておくと良いでしょう。
現段階で子宮の復古遅延があるとは言えません。
乳汁の分泌が本格的になるのは、産褥2~3日目程度と言われています。
この間に授乳回数を多くすることで、プロラクチンの下降を抑えることができると言われています。
Aさんは現在産褥1日目であり、分泌不良であるとは言えません。
分娩の影響によって、膀胱知覚が鈍くなり、尿意を感じにくくなることがあります。
膀胱内に尿が多く貯留していると、子宮の収縮を妨げる原因になるので、産後の排尿の促しは重要な看護ケアの一つです。
「お産のあとは尿意がなくて尿も出ている実感がなかったのですが、今は尿意があり排尿もしっかりあります」と話しており、一過性の排尿障害であったことが考えられます。
産褥日数によって褥婦の体は、大きく変化します。
正常を逸脱していないかを産褥日数に応じてアセスメントする能力が求められています。
子宮の収縮状況や悪露の変化といった退行性変化と、乳汁が分泌する進行性変化に分けたアセスメントが重要です。
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